MMD研究所とNTTファイナンスは共同で11月30日、「シニアの終活・資産管理に関する親子比較調査」の結果を発表した。調査は11月4日~7日、子を持つ高齢者(60歳~89歳)500名、および高齢者(60歳以上)の親を持つ男女500名を対象にインターネットで行われた。
事前調査によると、終活に必要性を感じている親(60歳~89歳の高齢者)は82.4%。しかしながら、実際に終活を実施している人は23.8%という結果に。
一方、高齢者(60歳以上)の親を持つ男女に、親に終活を実施してほしいかについて聞いたところ、63.2%が「実施してほしい」と回答。そのうち親の終活に「関わりたい」という人は51.6%となった。
全調査対象者に、「親(親自身含む)の終活について、親子で話し合ったことがあるか」と尋ねたところ、69.7%が「ない」と回答。一方で、話すきっかけがあれば「話し合おうと思っている」という親は86.3%、子どもは65.8%と多いことが明らかに。
そこで、どんなきっかけがあれば話し合うのかを教えてもらったところ、親は「自分の健康状態の悪化」(44.6%)や「子どもが自分の将来について心配してくれる」(20.9%)、「身近な人の死」(17.8%)が上位となり、子どもは、「親の健康状態の悪化」(32.1%)、「親の健康が不安になる」(28.2%)、「親側から終活について持ち掛けられる」(25.2%)が上位にあがった。
次に、終活を実施している親を対象に、終活として口座や金融資産の管理を実施しているか聞いたところ、51.9%が「実施している」と回答。管理方法について尋ねると、「紙のみで管理」が61.3%とダントツ。
また、終活を実施するにあたって不安な項目を教えてもらったところ、親は「口座や金融資産の管理」(42.8%)、「持ち物の整理」(40.8%)、「パソコンや携帯電話などのデータの整理」(32.1%)が多く、一方子どもは、「口座や金融資産の管理」(44.0%)、「持ち物の整理」(40.5%)、「葬儀やお墓の希望を整理」(26.3%)が上位に。
さらに、終活における口座や金融資産の管理が不安な理由を聞いたところ、親は「介護状態になった時、自分自身が保有している財産で賄えるかが分からない」(32.0%)や「今後必要な資金が分からない」(25.0%)、「口座や金融資産を管理するやり方が分からない」(15.6%)が上位に。対して子どもは「現在の資産を把握できていない」(52.0%)が最も多く、次いで「介護状態になった時、親が保有していた財産で賄えるかが分からない」(43.1%)、「介護状態になった時、自分自身が保有している財産で賄えるかが分からない」(37.3%)と続いた。