――この番組で、どんなことをやってみたいですか?

生放送は撮り直しがきかないので、やった者勝ちっていうところがありますよね。収録だと、ゲストの方に「こんなこと聞くとちょっと変な空気になっちゃうな」とか「やり直しとか言われるかな」と思って、自分を抑え込んでいたところがあるのですが、生放送ですから聞いちゃえばいいですよね。しかも、変な空気にはハライチさんが絶対にされないと思いますので、聞きたいと思ったことは素直に聞いていきたいなと思っています。

――お会いしたいゲストの方はいらっしゃいますか?

この業界に入ってから一度直接お会いしたいと思っていた方が、北大路欣也さんなんです。ドラマに出られたときのその厚みといいますか、本当に素晴らしいので、一度自分の目で、そのお姿を拝見したいんです。私なんかが言うのは失礼ですけども、セリフがなくても、表情とか目でものすごく語られるので、「どのように台本を見て、そういうふうにしようと思われたのですか?」とか、欣也さんの目の動きに関して聞いてみたいなっていうのは、NHK時代からずっと思っていました。

――『ぽかぽか』で、そのチャンスが来るかもしれないですね。

欣也さんの事務所がOKしてくださるか分からないですけども、毎日放送がありますので、一度はぜひお会いしたいなと本当に思っています。

■大好きなロケ番組制限も「これまで得られなかった旅感を」

――今回は進行役ではなく、「プレーヤー」として抜てきされたと伺いましたが、どのような立ち位置を考えていますか?

まず「プレーヤー」って何なんだっていうところなんですけど(笑)。一応、NHKでアナウンサーをしていたものですから、一番の特技は進行なのですが、そこを剥奪されていますし、MCが十分できるハライチの2人がいらっしゃるので、その「プレーヤー」というものの理解から1カ月くらいかけてしていきたいなと思います。たぶんフリーということだと思うので、積極的にVTRを見て感想を言うですとか、そういうことをしていこうかなと思ってます。

――プロデューサーや総合演出の方から、「こういうふうにしてください」といったお話はあったのですか?

それは何度もこちらも質問させていただいているのですが、「そのままでいいです」というのが毎回返ってきまして。「そのままでいい」というのが初めてなものですから、ゲストで呼んでいただいたロケを毎日しているという気持ちで参加させていただく感じなのかなあというふうに思ってます。何か試食すれば素直に感想を言うとか、分からないことがあったら質問するとか、そう今は理解しています。

――これまでロケでのゲスト出演も多かったですが、昼の帯番組が始まると、今後は難しくなってきそうですか?

私、結構ロケが好きなので、マネージャーさんに「そこはうまくやってくださいね」っていう圧をちょっとかけています(笑)。4泊とかの旅には行けなくなりますが、その分『ぽかぽか』でこれまで得られなかった旅感、ロケ感が、生放送なので出てくるんじゃないかなと思ってるんですよね。

――『ぽかぽか』でも、ロケ企画があるという話ですし。

別の局になるんですけども、今年、初めてスズメバチの巣の駆除のロケに行かせていただいて、男性はオードリーの春日(俊彰)さんで、女性が私だったんです。そのことが、「ロケでちゃんと仕事をしてもらえる」と思ってくれているのかなと思うと、すごくうれしかったものですから、『ぽかぽか』でも、どんなロケでも行きたいなと思っています。

■経験して思ったことを素直に話して共感してもらえれば

――お昼の番組ということで主婦層の方が多く見られると思います。そういった方々へのアピールは、いかがでしょうか?

子育てをされている皆さんの大変さですとかは、体験として分かっていないので、そこが自分に抜けているところかなというのはあるのですが、我が家にもたくさん食べて、洗濯物をすごく出す人間がいるものですから(笑)、一応それなりのことをさせていただいておりまして。なので、見てくださっている皆さんから見て足りないところはいっぱいあるんですけども、自分の生きているステージで経験して思ったことを素直に話して、そのちょっとした部分だけでも共感をしていただきながら、「こういうタイプの主婦もいるんだな」と思っていただければなと思っております。

――1月のスタートに向けて、何か準備されていることはありますか?

番組のロゴですとか、キャラクターですとかが自分の目に入ってくるようになってきて、それを見て、ようやくその自分の中でも『ぽかぽか』という番組の雰囲気が少しずつ感じられるようになってきましたので、自分の中でイメトレみたいなものは、していきたいなと思っています。

あとは、旅行に行かれなくなるときが出てくると思うので、12月中に旅行にいっぱい行きたいなと思っています。この仕事は、どこかに行っておくと、そのときに見た景色や調べたことが必ず生きるというありがたい世界で、そういう遊びも必ず『ぽかぽか』に生きると思っていますので、できるだけ家にこもらず、一生懸命外に出ていきたいなと思っています。

――では最後に、番組への意気込みをお願いします。

2023年の1月9日から、本当にこれまでなかった新しい楽しい番組が始まります。真剣に見ていただかなくても大丈夫です(笑)。テレビをつけていただいて、なんとなく楽しいことやってるなっていうことが伝われば、もう私としては十分ですので、ぜひ楽しみにしていただきたいということと、ぜひですね、どこまで言っていいのかな……分かんないですけども、ん~~やっぱりやめときます! とにかくチャンネルをフジテレビさんに合わせたら、その日中が必ず楽しくなると思いますので、ご覧ください。

●神田愛花
1980年生まれ、神奈川県出身。学習院大学理学部卒業後、07年日本放送協会(NHK)に入局し、『爆笑オンエアバトル』『BSベストスポーツ』『ワンダー×ワンダー』などで司会を担当。12年にフリーとなり、『めざにゅ~』『めざましテレビアクア』(フジテレビ)、『BSニュース 日経プラス10』(BSテレ東)などを担当し、現在は『スッキリ』(日本テレビ)、『報道ランナー』(カンテレ)、『おとななテレビ』(TVQ九州放送)などに出演。23年1月9日スタートの『ぽかぽか』でMCを務める。