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プロ野球の世界では、実績を残した選手が長期契約を結ぶことも多い。首脳陣の期待通りの活躍を見せる選手も多い中、期待を裏切る結果になった例も少なくないのが現実だ。そこで今回は、プロで功績を残し複数年契約を勝ち取ったものの、成績不振に陥った一流選手を紹介する。
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平田良介
出身:大阪府
投打:右投右打
身長/体重:177cm/92kg
生年月日:1988年3月23日
ドラフト:2005年高校生ドラフト1巡目
中日ドラゴンズで2017年から5年契約を結んだ平田良介。総合的には苦しんだ1人といえるだろう。
大阪桐蔭高校時代には3年夏の甲子園で1試合3本塁打を放ち、野球ファンに鮮烈な印象を残した。その後、高校生ドラフト1巡目でドラゴンズに入団したものの、しばらくは1軍定着とはいかず、規定打席に到達できないシーズンが続いた。
高卒6年目の2011年にようやく頭角を現すと、同年から6年連続2桁本塁打を記録。2015年のプレミア12、2017年のWBCでは日の丸も背負った。本領を発揮し始めたタイミングでフリーエージェント(FA)権を取得した平田は、複数年契約で残留を発表。5年という長期契約だった。
大型契約2年目の2018年には、自己最高となるリーグ3位の打率.329をマーク。ついに本格的な覚醒と思われたが、その後は再び出場機会が減少した。2021年には異型狭心症と診断されたことを明らかにし、復活を目指したが2022年オフに自由契約となり、現役引退を決断した。
松中信彦
出身:熊本県
投打:左投左打
身長/体重:183cm/97kg
生年月日:1973年12月26日
ドラフト:1996年ドラフト2位
平成唯一の三冠王に輝いた松中信彦。福岡ソフトバンクホークスの中心打者として君臨した2006年からチームと7年もの長期契約を結んだが、期待値とは程遠い成績に終わった。
社会人野球の新日鉄君津時代には、アトランタ五輪で日本代表の4番打者として銀メダル獲得に大きく貢献。プロ入り前から大きな注目を集めた。プロ3年目の1999年からレギュラー格となり、2000年から正一塁手に定着した。そして2004年には打率.358・44本塁打・120打点と圧倒的な成績を残し、三冠王(打率、本塁打、打点)を獲得した。
2005年も首位打者こそ逃したものの、本塁打王と打点王を戴冠。その実績が評価され、2007年に7年の長期契約を勝ち取った。7年という契約年数は、当時のNPB最長記録であり、なんとしても松中を引き留めたかった球団の姿勢が表れていた。
大型契約を結んだ松中だが、2006年を最後に打率3割超えはなく、本塁打も30本以下というシーズンが続いた。2010年の契約更改では大幅減俸の提示を受け入れ、改めて長期契約の難しさを世に知らしめた。
福田秀平
投打:右投左打
身長/体重:182cm/77kg
生年月日:1989年2月10日
ドラフト:2006年高校生ドラフト1巡目
複数球団の争奪戦の末、千葉ロッテマリーンズに移籍した福田秀平。しかし、けがに苦しみ、期待に応えることはできなかった。
多摩大聖ケ丘高校時代には、高校通算38本塁打を記録。俊足強打という触れ込みで大きな注目を集め、2006年高校生ドラフト1巡目で福岡ソフトバンクホークスに入団。
高卒4年目の2010年に一軍デビューを果たし、翌2011年には22盗塁をマーク。けがに悩まされるシーズンもあったが、スーパーサブとして一軍の貴重な戦力となった。2018年は自己最高の110試合出場、2019年はキャリアハイの9本塁打を放ち、同年オフにFA権を行使。
補償が不要なCランクということもあり、計6球団が参戦する大争奪戦に。最終的にロッテと大型4年契約を結んだ。
外野のレギュラーと目されていたが、移籍1年目は、開幕前の練習試合で死球を受け離脱。その後も度重なる故障に悩まされ、2021年以降は出場機会が激減。4年契約最終年となる2023年も結果を残すことはできず。同年オフに戦力外通告を受けた。
金子侑司
出身:京都府
投打:右投両打
身長/体重:179cm/76kg
生年月日:1990年4月24日
ドラフト:2012年ドラフト3位
埼玉西武ライオンズのリードオフマンとしても活躍を見せていた金子侑司。2020年から4年契約を締結したが、近年は苦しいシーズンが続いている。
学生時代から抜群の身体能力に定評のあった金子。俊足を武器に大卒1年目の2013年から94試合に出場し、打率.244ながら12盗塁と持ち味を発揮した。
2016年には初めて規定打席に到達し、打率.265をマーク。前年の約5倍となる53盗塁を決め、盗塁王のタイトルに輝いた。その後は浮き沈みもありながら2019年に再び盗塁王(41個)となり、同年オフに4年契約を結んだ。
生涯ライオンズを宣言した金子だったが、その後は年々打席数が減少。中でも2021年は打率.192と自己最低の成績に終わり、スタメンの機会も大幅に減らした。2023年オフには、減額制限超えの大幅ダウンで契約を更改。2024年シーズン限りでの現役引退を決断した。
松坂大輔
出身:東京都
投打:右投右打
身長/体重:182cm/92kg
生年月日:1980年9月13日
ドラフト:1998年ドラフト1位
日米で活躍した“平成の怪物”松坂大輔。2015年から福岡ソフトバンクホークスと3年契約を締結。日本球界復帰となったが、大きく期待を裏切る形となった。
甲子園での大活躍もあり、松坂はドラフト1位で西武ライオンズに入団。1年目から16勝を挙げる活躍を見せて新人王に輝き、2001年は33試合(240回1/3)を投げ、15勝・214奪三振など傑出した数字を残して沢村賞に選出された。8年間で108勝を積み重ねた右腕は2007年から海を渡り、ボストン・レッドソックスでも移籍初年度から15勝を挙げる働きぶりを見せた。
しかし、2009年から成績が下降線に入り始めた松坂は、2014年オフに日本球界復帰を決断する。大きな期待を背負い、ソフトバンクと3年契約を結んだ。だが、2015年は1軍登板なしに終わり、2016年に初登板を果たしたものの、1イニング5失点の投球内容。“怪物”の面影はすっかりなくなっていた。
結果的に3年契約で登板したのはわずか1試合のみ。その1試合も大乱調で終わった。中日ドラゴンズに所属した2018年に6勝を記録したのは、最後に見せた意地だったのかもしれない。
エルネスト・メヒア
出身:ベネズエラ
投打:右投右打
身長/体重:198cm/118kg
生年月日:1985年12月2日
埼玉西武ライオンズの助っ人砲として計8シーズン在籍したメヒア。2016年シーズン途中に3年契約を結んだが、翌年以降は持ち前の打棒が影を潜めた。
マイナーリーグを経て2014年シーズン途中にライオンズへ入団したメヒアは、初打席初本塁打という鮮烈なデビューを飾る。三振も多い選手ではあったが、同年は途中加入ながらアーチを量産。チームメイトの中村剛也とともに本塁打王(34本)に輝いた。翌2015年は打率・本塁打の両面で数字が悪化したものの、2016年はキャリアハイの35本塁打をマーク。 シーズン中の9月というタイミングで新たに3年契約を結んだ。
さらなる活躍が期待された中、2017年は夏場に不調で登録抹消。規定打席未満でシーズンを終えると、2018年も本来の輝きを取り戻すことができず、9本塁打にとどまった。 2019年は主に代打での出場。得点圏での勝負強さは光ったものの、総合的に成績は振るわず、大幅減俸での残留を決断した。
その後、コロナ禍の影響を受けて2021年途中に退団。ファンに愛された大砲は、惜しまれる形で日本球界を去った。
【了】