鈴菌なみなさま、こんにちは。たくさんの投票をいただきました、1989年までに発売されたスズキ中型、大型バイクの人気ランキングを発表させていただきます。ですよねーというものから、それがきたかーというものまで、見どころたっぷりのランキングになりました。
みんなが選ぶ「スズキの中型、大型バイク」ランキングを発表!
1位: GSX1100S 刀 21%
2位: GSX-R750 16%
3位: RG500Γ 14%
4位: RG250Γ 10%
5位: GSX750S 刀 3型 9%
6位: GSX-R1100 6%
6位: GSX400FSインパルス 6%
6位: GT380 6%
9位: GT750 4%
10位: GS750 3%
11位: GSX400F 3%
12位: GS400 2%
12位: GSX250E 2%
1位: GSX1100S 刀 21%
まぁそうですよね的な1位ですが、有効投票数のうち21%を占める大人気! 1981年に発売開始された40年以上前のバイクですが、この格好良さ。日本自動車殿堂の歴史遺産車に認定されるのも納得です。当時、坊主頭の中学生だった自分でさえ、デザイナーのハンス・ムート氏の名前は覚えていました(正確には、BMW社から独立したムート氏がいたターゲットデザイン社チームによるもの)。日本刀をイメージした曲線と色をまとったデザインは、発表当時から海外のモーターショーでも大評判。80年代バブル景気前夜という時期もあってか、逆輸入車がガンガン国内にはいってきていました。
そして、82年発売の国内750ccモデルは、規制により雰囲気ぶち壊しのアップハンドルになり、納得できないオーナー勢がこぞって1100ccのハンドルに変更。そしておまわりさんはこれを取り締まるという、「カタナ狩り」が起こったのも懐かしい話。また、90年代に発売された400/250ccのモデルも、スケールダウンの具合が実に巧みで見劣りしないため、中免所持者でも手が届くバイクだったのも嬉しかったですね。後年にも、周年モデル、復活モデルが発売されるなど未だ人気は衰えず、というかさらに高まり続けている感じがしますね。
2位: GSX-R750 16%
レーサーレプリカ界におけるボスキャラ的名作バイク、GSX-R750が2位! 怖い先輩たちは、ケッチ(カワサキ KH400)、バブ(ホンダ CB250T)などのバイクを所望されておられましたが、80年代からは、いわゆるカウルのない(当時はネイキッドなんて呼んでなかったはず)バイクから、カウルに包まれたレーサーレプリカが大ブームになりました。自分も、週末になればレーサーでもないのに革のツナギを着て、峠をせめてコケたりしていました。
そんな中型レプリカ野郎だったころに、このGSX-R750に出くわした瞬間の圧倒的覇王感は忘れられません。このクラスのレプリカは珍しかったんですよね。どっしりした迫力の外観なのに、アルミフレームと油冷エンジンにより、大型バイクと思えないほど軽量化された本機はそりゃ早かったです。
3位: RG500Γ 14%
2スト最強との呼び名も高かった、RG500Γ(ガンマ)が3位! ギリギリまでワークスマシンに似せてあり、大型免許を持っているのに、あえてこれに乗っている人はまぶしかった! 交差点で並んだときに、思わず声をかけてしまったこともあります。
スクエア4レイアウトにより、高出力なエンジンが四角くコンパクトに搭載されていて、横がシュッとスリムなんですよね。特にこのウォルター・ウルフカラーは、ため息がでるほど格好よかったです。F1のJPS(ジョン・プレイヤー・スペシャル)なんかもそうですが、ダークな色に金のラインってのは格好いいに決まっているのです。
4位: RG250Γ 10%
勝手ながら、青春のバイク的な印象のあるRG250Γが4位! うれしい! 中型免許がせいぜいの貧乏高校生が、めいいっぱいバイトしてギリギリ買える本物感あるレプリカバイクといえば、これでした。このバイク発売前に人気だったホンダのVT250Fと比較すると、レベチの性能でしたからね。負けない! と意気込んで乗っていました。
やっとセパハンが許されたタイミングだったこともあって、改造なしにここまでレーシーなバイクに乗れた人は幸せでしたね。規制上限のギリギリの高出力エンジンでありながら、アルミフレームで車体は軽量というスズキのお家芸が炸裂しています。250cc2ストレプリカブームの先駆者といっていい一台です。
5位: GSX750S 刀 3型 9%
そしてカタナの3型が5位にラインクイン。これが出た当時はどうしても1型と比較されて、あまり好評とはいえなかった印象があったので正直意外でした。が、しかし、今みるとこのリトラクタブルヘッドライト、めちゃイケてますね。これはターゲットデザイン社ではなくスズキ社内デザインなんですよね。刀ではなく、航空機をイメージしてデザインされたのだとか。
短命だったので、中古市場でもなかなか見ないレア車で、今となっては1型より高値のものもちらほら。今発売されても大人気になりそうなデザインではありますが、現在は常備点灯できないとダメなので、このデザインで新車としては販売できないと思います。現オーナーの方が、ひたすらうらやましいです。
以上、スズキの中型、大型バイクランキングでした。スズキは欧米のマネではない、日本独自のものを一番感じるメーカーかもしれません。令和2年排出ガス規制により、発売終了のモデルがあったり、中古車の値段があがりっぱなしだったり、バイク好きはなかなか大変ですが、なぁにこれまでだってさまざまな規制があっても乗り越えてきたじゃないですか。スズキのバイクは不滅ですよ。
●調査概要
調査期間:2022年10月27日~11月7日
有効回答数:1174