自分たちに関係する大切な家族や友人が一堂に集まり、感謝を伝えられるのが結婚式。昨今の情勢もあり、式を挙げない選択をするカップルも珍しくありません。ですが、人生の晴れ舞台。当人たちだけでなく、ふたつの家族がつながる「結婚式」がどんなものなのか、今一度考えてみませんか?

  • ウエディングプランナーを務める森島朋代さん

2駅直結の便利なアクセスを誇る「ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ」は、全会場から東京ベイを望めるロケーション、開放的でダイナミックなラウンジ空間が特徴です。さらに、人数やコンセプトに合わせて、多彩な披露宴会場が選べるのも魅力。

今回は、「ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ」でウエディングプランナーを務める森島朋代さんに、結婚式のトレンド、新郎新婦様から寄せられるお悩みや解決法など、幅広くお話を伺いました。

■どんな会場?

  • 結婚式はなぜ高くなる? 「新郎新婦の悩み」「トレンド事情」をプランナーに聞いてきた/「チャペル グラシア・ファミリア」

──森島さんのウエディングプランナー歴と、普段の業務内容を教えてください。

この仕事に就いて現在5年目です。私が担当したものに限らず、これまでに携わらせていただいた式は300組ほどかと思います。

平日は主に、プランナーとして新郎新婦様との打ち合わせを。土日は、ブライダルフェアなどで見学にいらしたお客様へ、どのような式にしたいと考えているのか、ヒアリングをしつつ当式場の魅力を紹介しています。

──こちらの式場の特徴はどんなところでしょうか。

24階建てのブライダルホテルとして運営しているのですが、結婚式フロア、宿泊フロア、レストランフロアと区分けをしているので、それぞれのお客様が混じり合わない造りになっているところがひとつの特徴です。

披露宴会場につきましては、すべての会場から海が見えるという点ですね。「ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ」は、すべての披露宴会場が3階から6階にあるので、まるで海に浮かんでいるような雰囲気を味わっていただけます。また、一番大きな会場ですと、220度のパノラマビューを楽しむことができます。このように開放的で優雅なロケーションが、当式場の一番の目玉かなと思っています。

  • 披露宴会場「ウィラード」

■費用が上がりやすい理由は"ギャップ"?

──結婚式を検討するうえで、お客様から寄せられる悩みや相談事は、どんなものが多いですか?

やはり金額面ですね。結婚式の項目をご存知ない方も多く、ご見学のお見積もりを見て、「こういうのもお金がかかるんですね」と、驚かれるお客様もいらっしゃいます。

──予想していた額とのギャップに驚かれるということでしょうか。

そうですね。"式にはこういう項目があるんだ"と、そこで初めて知るお客様が多いので、きちんと説明するようにしています。

──お金はやっぱり不安な部分ですね。ちなみに金額が上がりやすい項目はどこなのでしょうか?

金額が最もがりやすいのはドレスですかね。そこで悩まれる方は多いかもしれません。

──では、金額があがってしまうギャップを減らすために、新郎新婦様ができることはありますか?

まずドレスにおいてのみで言うと、最近流行っている骨格診断やカラー診断を事前に行っていただくのがおすすめです。自分に似合うドレスを把握しておいていただけると、こちらからも希望の金額帯に合わせたご提案がしやすいですね。

それ以外ですと、式全体の必要な項目を事前に調べて、お二人でなんとなくでも意見をすり合わせていただくのもいいかもしれません。もちろん、結婚式は初めての人ばかりなので分からなくて当然です。ですが、少し調べて知っておくことで、自分たちには何が必要で何が必要でないのか取捨選択がしやすくなったりするので、結婚式の打合せや、ご準備もスムーズに進むと思います。

■"ゲスト主体の結婚式"がトレンド

──現在は少しずつコロナも落ち着いてきたように思いますが、コロナ禍で生まれた新たな取り組みなどはありましたか?

オンラインでのウエディングが増えた印象があります。これまでは、当日お越しになれない方は、結婚式開催後に映像や写真でしかご覧いただくことができなかったのですが、リアルタイムで新郎新婦様の姿をご覧いただけるようになりました。画面上ではありますが、会場と同じタイミングで感動を味わうことのできるオンラインウエディングが、コロナ禍で生まれた新たな取り組みと言えると思います。

それに付随して、式当日だけでなく、オンラインで打ち合わせを行う方も増えています。基本的には、来館していただき対面で打ち合わせをしていたのですが、オンライン上でもできるようになったことは、便利になったことかなと思います。

遠方の方ですと、打ち合わせのために新幹線や飛行機のチケットを取ったり、海外にお住まいの方は一時帰国をしたり……、結構ネックな部分だったと思います。この取り組みは、お仕事が忙しい方にも活用していただけるので、ありがたいというお声をいただきます。

──それは便利ですね。では、いまだコロナ禍でもある現在、結婚式におけるトレンドはどんなものですか?

最近は"おもてなし"を意識した結婚式を開催する方が多い印象です。ゲストの皆様にどういう時間を過ごしてもらうか、それを第一に考える新郎新婦様が増えたように思いますね。

余興をお願いするのは負担になってしまうのでは……という思いから、ゲスト主体ではなく、新郎新婦主体のイベントが増えました。具体的には、ドレスの色当てや再入場の曲当てクイズなどです。正解した方にはプレゼントを用意し、より「結婚式に参加している」という雰囲気を味わっていただく工夫が凝らされています。

  • ゲスト待合室

──新郎新婦のお二人がゲストを盛り上げる形ですね。

そうですね。それと最近増えたのは、"家族に感謝を伝えたい"との想いを体現してくださるお客様です。花嫁からの手紙は昔から一般的でしたが、最近はケーキのセレモニーで親御様を呼び出したり、親御様へ向けたムービーを作ったり、お色直しで中座する際に、おじいさまやおばあさまをご指名されたりなど、ご家族との時間を作る方がとても多いですね。

■プランナーが考える"結婚式"とは?

──コロナ禍でなかなか気軽に会えない期間があったからこそ、友人・家族と集まる大切さを、より感じる方が増えたのかもしれませんね。では、そんな結婚式をご担当するうえで、森島さんが大切にされていることは何ですか?

私は、お客様にとって、絶対的に信頼できる相手が自分であるべきだと思っています。本当に些細なこと、例えば「お車代っていくらですか?」という初歩的な質問も、すべて私にしていただけるくらいの信頼関係を築くことを心がけています。

また、どんな質問にも答えられるように、InstagramなどのSNSで結婚式のトレンドや、最新事情を調べたりすることもしています。今どんなことが流行っているのか、プランナーが知らないといけないなと思っていますので。

──では、そんなプランナーを続けられる、この仕事の"やりがい"は何でしょうか。

やりがいはたくさんありますが、お客様からの「ありがとう」や「プランナーが森島さんでよかった」というお言葉には、とても力をいただいています。それが私自身のモチベーションにつながっていることは間違いないです。ただ、そのほかにも、社内の人間関係がよく、同じ熱意を持ったスタッフ同士で情報共有しながら働けていることも、やりがいのひとつです。何かあればすぐに相談し合える環境ですし、上司や先輩も親身になって聞いてくれるので、安心して仕事ができています。

また、式当日に向けて新郎新婦様が美容やダイエットをされ、打ち合わせでお会いするたびにどんどん綺麗になっていくのが分かるのも、とても嬉しい瞬間です。結婚式というひとつの目標に向けて、本気で頑張る姿が素敵だなぁと思います。

──そうだったんですね。最後に、森島さんのなかで結婚式というのはどのような存在でしょうか?

結婚式の一番の魅力は、自分たちの大好きな人たちと一斉に会える、一生に一度の機会であることです。表向きな言い方をしたら、"キラキラした世界……"ですかね。

ですが、この仕事に就いて分かったことが、結婚式はプランナーだけでなく映像や音響、ドレスやお花など、さまざまなスタッフが作り上げている「ひとつの作品」ということです。些細なミスが一大事になる、そんな繊細な世界だからこそ価値があるものだと思っています。

私自身まだ結婚式をしたことがないので、実際に式を挙げるとなればたくさん悩みそうだなぁと。だからこそ、新郎新婦様の悩む気持ちが分かりますし、憧れをたくさん持つ方の気持ちに寄り添って、一緒に考えていけるプランナーでありたいと思っています。