W society実行委員会は、「女性を取り巻く心身及び社会課題に関する実態調査2022」の結果を10月14日に発表した。同調査は9月、18歳~44歳の女性1,500名を対象にインターネットにて行われた。

  • 普段の体調について

はじめに普段の体調について尋ねたところ、不調を感じている女性は全体の85%を超えた。最も多いのは、「精神的な不調(34.1%)」、次いで「肌の不調(31.6%)」、「眠気・睡眠障害(30.7%)」と続いた。また、「不調を感じている」人の中で、何かしらの婦人科系の不調を抱えている人は56.6%だった。

婦人科系の不調の中で、最も多いのが「生理痛(30.6%)」、次いで「PMS(月経前症候群)(25.6%)」と、生理にまつわる悩みを抱える女性が多い結果に。

  • 感じている症状や不調について

だが、不調の症状について「対処はしていない」という人は全体の20.6%だった。

  • 症状について、どのように対処しているか

続いて、健康診断や検査を受けているかどうかを尋ねると、定期的に受診している女性は全体の21.1%。一方で、妊娠経験のない女性の中で、「これまで受診したことがない人」は47.4%と、全体の半数近くにおよんだ。

続いて、産婦人科/婦人科へ受診したことのある女性(998人)のうち、健康診断以外でこれまで受けたことのある婦人科系の検査を尋ねると、最多は「子宮頚がん検査(細胞診)(35.5%)」、次いで「子宮頚がん検査(HPV DNA 検査)(16.9%)」と、子宮頚がんへの関心が高い傾向にある。

  • 産婦人科/婦人科を受診したことがある方の中で、健康診断以外で受けたものがあるもの

一方で、定期的に受診しない人を対象にその理由を尋ねると、最も多かったのは「お金がかかる(31.9%)」だった。次いで、「それほど体調の不具合/問題とは思っていない(29.9%)」「面倒(20.2%)」「内診が嫌(18.7%)」と続いた。また、産婦人科/婦人科を受診したい(してみたい)女性は77.4%いる結果に。

  • 産婦人科/婦人科を受診していない方は何故受診しないのか

続いて、妊娠と仕事について調査。今後将来的に妊娠したいと思うかを聞いたところ、妊娠をのぞむ女性は全体の40.9%。

  • 将来的に妊娠をしたいか

「自身が妊娠できると思う年齢」を調査すると、その平均値は「37.3歳」で昨年と同様、高齢出産と言われる35歳を上回る結果に(※「日本産科婦人科学会」では、35歳以上の初産を高齢出産と定義)。

  • 自分は何歳まで妊娠できると思うか

「絶対に妊娠したい」と答えなかった人を対象に、その理由を尋ねると、もっとお多いのが「子育ての金銭面が不安(43.5%)」、次いで「(これ以上)子供が欲しくない(33.3%)」となった。

  • 「絶対妊娠したい」と答えなかった方は何故「絶対に妊娠したい」と思わないのか

一方で、「機会があれば妊娠したい」「絶対に妊娠したい」と回答した人を対象に、妊娠に不安はあるかを尋ねた。すると、妊娠をのぞむ女性のうち79.0%は、妊娠に対して何らかの不安があることがわかった。

  • 「機会があれば妊娠したい」「絶対に妊娠したい」と答えた方は、妊娠に不安はあるか

また、有職で妊娠をのぞむ女性のうち、仮に妊娠したとして、仕事復帰したい女性は88.7%と、昨年の84.1%よりも5ポイント近く高い結果になった。