おいしそうなものが描かれた絵に食欲をそそられることはよくありますが、絵画そのものを味わうなんて経験、そうはないですよね。アートを鑑賞したうえに、食べちゃう。そんな夢のような企画が、このたび人気のカフェで実現。ゼリーやムースで彩られた美しき“絵画スイーツ”を、食べてきました!
この「食べる絵画展」は、ハワイ在住のアーティスト&デザイナーのローレン・ロスと、“テラリウムパフェ”で人気を博す「MID café高田馬場店」のコラボレーションで実現したもの。
ハワイの大自然をこよなく愛し、その風景や植物からインスピレーションを得たアートやデザインを生み出しているローレンさんの作品「Jubilant」が今回、“食べられる絵画”としてスイーツ化されることに。
“歓喜”を意味する「Jubilant」は、山頂にかかる雲のようにダイナミックに描かれた花が印象的な、ローレンさんの人気シリーズのひとつ。生きる喜びに満ちた、カラフルでハッピーな作品です。
そしてこの絵をヴェリーヌ(グラススイーツ)にしてしまったのが、パティシエの玉置さん。構想から試作を経て、完成するまでに約2ヵ月。作品の “表情豊かな色彩”をどう再現するか、ゼリーの層を重ねたり、色の異なるクランブルクッキーを混ぜるなど試行錯誤し、細部にまでこだわって仕上げたそう。
というわけで、玉置さんの手による「食べられる絵画」が、こちら!
お皿の上に、「Jubilant」が乗ってるー!
この絵が、
こうなった。再現力―!
スポンジでできた山の立体感といい、“ブルーハワイ”なゼリーの海といい、クランブルクッキーをまぶした砂浜といい、見れば見るほどディテールへのこだわりが、ビシバシと伝わってきます。
横から見ると、こんな感じ。平面の絵画と違うのが、やっぱりこの厚み! ぷるんぷるんのゼリー海の下に、甘~いお楽しみが何層にも重なっているわけです。
絵の上半分を占めているハイビスカスの空は、可食シートで再現しています。ホワイトチョコの額縁の上に、飴細工のハイビスカスが、ちょこん。
いつまででも眺めていられそうですが、これは「食べる絵画」。“ザクっと下まで差し込むのがコツ”というパティシエのアドバイスに従い、勇気を出して、思い切りよくスプーンを差し込んで、いただきます!
“もこもこした山”をすくうと、スポンジとムースの層。パイナップルやバナナなどもあちこちにちりばめられ、洋酒がほのかに香るムースの甘さとフルーツの甘酸っぱさが、口の中を交互に訪れます。さらに、クランブルクッキーでできた砂浜のサクサク食感が、楽しいアクセントに。「食べちゃうの、もったいない」という最初の躊躇もすっかり忘れて、どんどん食べ進めてしまいます。
ホワイトチョコレートで囲んだ額縁の、“木目調”の表現もすごいんですよ。「きれいだなー」「うっわ、おいし!」「この部分もすごいなー」「しかしおいしいなー」と、語彙力が不足したまま、美しかった絵画がどんどん胃の中におさまっていき、
完食です!
まずは絵画としての美しさに感嘆し、いざ食べ始めると、スイーツとしてのおいしさに感動。芸術と食、ふたつの欲が同時に満たされる体験でした。
この「食べる絵画展」は1日10食限定、ワンドリンク付(レモネード、チャイラテなど10種類からチョイス可能)。オーダーした方は「Jubilant」をプリントしたポストカードがもらえます。予約優先のため、事前予約することをおすすめします。
■information
「ローレン・ロス×MID Café 食べる絵画展」
東京都新宿区高田馬場2-6-10 MID Café高田馬場店
価格:3,500円(ワンドリンク付)、1日10食限定(※事前予約の方優先)
11:30~22:00(ラストオーダー21:30) 10月30日まで