Indeed Japanは10月7日、「シニア世代の就業」に関する意識調査の結果を発表した。調査は9月7日~8日、50代~70代の男女1,800名(性世代均等割付)を対象にインターネットで行われた。

  • シニア期に働く意欲

    シニア期に働く意欲

シニア期に働きたいかどうかを尋ねたところ、58.3%が「働きたい」「働く必要がある」と回答。特に50代は75.5%と非常に高く、60代(58.3%)、70代(41.0%)と年代が上がるほど下がる傾向に。また、現在就業している人(802名)を対象にみると、シニア期も「働きたい」「働く必要がある」と回答した人は89.7%にのぼった。

そこで、シニア期に働くときの価値観を尋ねたところ、「収入よりもやりがいや社会貢献を重視した仕事をした方が良い」と考える人は全体の58.0%に。また、自分の興味に関連した意義のある仕事や社会に良い影響を与えられるやりがいのある新しい仕事につく「アンコールキャリア」に興味を持つ人は約6割にのぼった。

  • シニア期に働くことを見据えて検討や行動を開始した時期

    シニア期に働くことを見据えて検討や行動を開始した時期

シニア期も働くことに対して、何らかの不安や課題があるか聞いたところ、実に92.7%が「ある」と回答。特に「健康状態が維持できるか」(59.6%)、「働くための気力を維持できるか」(38.5%)、「肉体労働に耐えられるか」(28.1%)が多い結果に。

また、シニア期に働くことを見据えて検討や行動を開始しているかを聞くと、全体の55.9%が「何らかの検討や行動をした」と回答。行動を開始した時期を教えてもらったところ、「55歳~59歳」(31.0%)が最も多く、次いで「50歳~54歳」(23.9%)、「60歳~64歳」(22.9%)と続き、60代に入ってから検討を始めた人が33.0%と、3人に1人は、実際に自身がシニア期に入ってから検討を始めていることがわかった。

一方、シニア期も働く意欲・必要性がありながらも、その働き方について具体的に「検討していない」人は22.6%。理由を聞くと、「年齢が理由で仕事が見つからなさそうだから」(35.9%)、「考えてもどうなるものでもないから」(21.1%)、「考える必要がない(現在の状況で問題がない)」(16.0%)が上位に。約4割が自分自身の年齢を理由に、シニア期の働き方を考えることに前向きになれていないことが見て取れた。

  • 既にセカンドキャリアを歩んでいる人からのアドバイス

    既にセカンドキャリアを歩んでいる人からのアドバイス

次に、シニア期に働くことを見据えて行動し、実際に現在就業している人(以下、セカンドキャリア実践者)がどのくらいいるのかを調べた結果、全体の19.1%という結果に。

セカンドキャリア実践者に「今の仕事にやりがいを感じているか」と尋ねたところ、56.8%が「そう思う」「ややそう思う」と回答。これは全体の10.8%にあたり、セカンドキャリア実践者の6割弱(50代から70代の約1割)が現在の仕事にやりがいを感じており、アンコールキャリアを歩んでいる傾向が伺えた。

最後に、セカンドキャリア実践者に、これからシニア期の働き方を考える人へのアドバイスをうかがったところ、「自分のスキル・能力を整理しておいた方が良い」(32.7%)、「60歳以降のお金の問題について詳しく知っておいた方が良い」(31.5%)、「早いうちから考え始めた方が良い」(28.9%)が上位にあがった。