大分県と言えば、自ら「おんせん県」を名乗る通り、源泉数・湧出量ともに全国一位の温泉の名所。別府や湯布院など憧れの温泉地が観光名所として知られるが、実はグルメも魅力だということをご存じだろうか? 今回は大分県の知る人ぞ知るグルメをご紹介したい。
有楽町「坐来大分」で大分グルメを堪能
東京・有楽町にある大分県公式アンテナショップ「坐来大分(ざらい おおいた)」で行われたメディア向け試食会に参加してきた。「坐来大分」はレストラン型のアンテナショップで、大分食材を使ったメニューを楽しめるほか、大分名物のお菓子や調味料、お酒なども販売している。
大分県企画振興部の安部祐介氏は「大分県は2021年の地域ブランド調査の魅力度ランキングで大分県は26位だった。九州ではワースト2位。まだまだ大分の魅力を全国に伝えられていないことを実感したので、少しでも魅力を伝えて大分のファンを増やしたい」と語る。
大分県といえば温泉やサウナで有名だが、実は魚も肉も美味しい場所。さらに「かぼす」は国内生産量の95%以上を占める名産、そして「りゅうきゅう」や「だんご汁」など独自の郷土料理も豊富だ。
郷土料理「りゅうきゅう」とは?
近年、ネットなどでも話題となることが多い「りゅうきゅう」は大分を代表する郷土料理の1つ。新鮮な魚をしょうゆ・みりん・酒などにねぎやしょうが・胡麻などとともに漬け込んだものだ。
独特な名前の由来には諸説あるが、有力なのは「琉球(沖縄)の漁師から伝わった料理だから」というものだそう。
坐来大分オリジナルの「りゅうきゅう」は豊の活ぶり、味一葱、金胡麻を合わせている。しっかりと味が染み込んだぶりの味わいとシャキシャキの葱の食感が最高にはまる。
東京では滅多にお目にかかれない「関あじ」「関さば」は、かぼすを絞り醤油で食べるのが大分流。
「おおいた豊後牛」は柔らかく、旨味がたっぷり
海の幸が美味しい……かと思いきや、肉も美味しいのが大分。「おおいた豊後牛」は県内統一ブランドとして2013年に誕生、"和牛のオリンピック"として知られる「全国和牛能力共進会」にて数々の賞を受賞するなどその評価が高まっている。
恵まれた自然の中で育つ「おおいた豊後牛」は赤身と霜降りのバランスが良く、柔らかく旨味が多いのが特徴。かぼすを絞り、にんにく味噌と柚子胡椒を乗せて食べるとその旨味が存分に引き出される。
とり天、だんご汁……名物郷土料理が続々
鶏肉を天ぷら粉で揚げた「とり天」はさくさくとした食感がとても食べやすい。ポン酢に付けてもさっぱりとして美味しい。
郷土料理「だんご汁」は、強力粉と薄力粉を伸ばした「だんご」が入っている具沢山の味噌汁。その「だんご」の形状は地域により異なり、日田市は丸めるのが特徴だそう。
竹田市・豊後大野市では乾燥しいたけが有名。同じく名産かぼすと合わせた「乾しいたけかぼす浸し」は酸味と旨味が絶妙に相性よく、箸が進む。
魚、和牛、かぼすなど名産品豊富な大分の食。いずれも感動する美味しさで、特に温泉やサウナ後に食べるとより一層その美味しさを堪能できるに違いない。徐々に旅行などにも行けるようになってきたこのタイミングで、俄然「大分に行きたい!」熱が高まってきた。