大井川鐵道は4日、台風15号により被災し、現在は全線で運転見合わせとなっている大井川本線(金谷~千頭間39.5km)と井川線(千頭~井川間25.5km)の復旧について、方向性がまとまったと発表した。

  • 大井川本線は12月上旬に家山駅まで部分開通する予定。「きかんしゃトーマス号 冬の特別運転」は運転区間を新金谷~家山間に変更し、特別ダイヤでの運転とする

大井川本線・井川線ともに9月23日深夜から24日未明にかけての台風15号により、大規模な土砂崩落が発生したほか、複数箇所において倒木、土砂流入、道床流出が発生。全線で運転を見合わせている。被災状況としては、大井川本線で被災20カ所、井川線で被災26カ所を確認。被災箇所は合計で46カ所となった。

大井川本線は今後、金谷~家山間で復旧工事を進める。大規模な被災となった金谷駅起点11.3km地点(砕石場跡地からの土砂流入)については、静岡県により鉄道設備内の土砂撤去作業および山側のり面からの崩落土砂防護壁設置を行う。その他の箇所は大井川鐵道で復旧作業を行うとのこと。

家山駅までの部分開通は2022年12月上旬を予定。12月16日に運転開始する予定の「きかんしゃトーマス号 冬の特別運転」については、運転区間を新金谷~家山間に変更し、特別ダイヤでの運転を計画している。家山~千頭間の復旧工事に関して、関係機関(島田市、川根本町、静岡県など)と緊密な協議を重ねながら計画を策定するとしている。

井川線は今後、千頭~接岨峡温泉間で10月8日の運転再開をめざして復旧工事を進める。接岨峡温泉~井川間については随時復旧作業を行うとのこと。