――UNIT盤に収録されているユニット曲の魅力もそれぞれ教えてください。
前田:雨ノ森 川海は強めの楽曲が多い印象でしたが、「循環」は少し雰囲気が変わって、しっとりとしたミディアムバラードになっていて、大人に成長した雨ノ森 川海を見ていただけるのではないかなと。“神様のラブストーリー”がテーマの壮大な物語なので、頭の中でたくさん想像を膨らませてレコーディングしました。ダンスもしなやかな女性らしい振り付けが多いので、そういう部分でも大人・雨ノ森 川海を楽しんでいただけると思います。
島倉:CHICA#TETSUの「待ち合わせはJR梅田駅で」は、「都営大江戸線は六本木駅で抱きしめて」と同じくらい、1回聴いたら覚えてしまうキャッチーな曲だなと思っています。今まで東京と関東の駅を舞台にしていましたが、今回は初の大阪の駅で、歌の中に関西弁のパートも入っています。JR梅田駅は存在しない駅で、いろんな梅田駅がある中で待ち合わせができないという歌なのですが、きっとこのあたりに住んでいる方はあるあるなんだろうなと。CHICA#TETSUの4人で梅田駅で待ち合わせして集合できるかやってみたいという話もしていて、電車好きの一岡伶奈ちゃんは正しい駅に行けると思います(笑)
――大阪に住んでいる方に特に楽しんでもらいたい楽曲ですね。
島倉:JR梅田駅は存在しない駅なので、楽曲が発表されたとき「なんだこれは」って、「JR梅田駅」がツイッターのトレンドになるくらい話題になっていて、BEYOOOOONDSを知らない電車が好きな方にも引っかかるところなのではないかなと思います。
――小林さんが所属するSeasoningSの新曲「Get Back!ビニール傘の大冒険」の魅力もお願いします。
小林:ビニール傘が主役のストーリー仕立ての楽曲で、サビ的なところはあるのですが曖昧で、ミュージカルみたいな曲調で進んでいくので、物語を読んでいるような気分で聴いてほしいなと思います。SeasoningSはこれが3曲目なのですが、1曲目に回帰するようなフレーズで終わっているので、そういうところも楽しんでいただけたら。
――それぞれ違った魅力の3つのユニットですが、ユニットで構成されていることはグループにとってどうプラスになっているなと感じていますか?
島倉:BEYOOOOONDS単独のライブでユニットの曲が始まると空気がガラッと変わるんです。BEYOOOOONDSの曲、CHICA#TETSU、雨ノ森 川海、SeasoningS、それぞれの空気感があり、見ていて飽きないライブが作れるので、3つのユニットに分かれているのは強みだなと感じています。このアルバムでもそれぞれの空気感を楽しんでいただけたらと思います。
ハロー! プロジェクトのアイドルグループ。4人組ユニット・CHICA#TETSU(一岡伶奈、島倉りか、西田汐里、江口紗耶)、5人組ユニット・雨ノ森 川海(高瀬くるみ、前田こころ、山崎夢羽 ※崎=たつさき、岡村美波、清野桃々姫)、3人組ユニット・SeasoningS(平井美葉、小林萌花、里吉うたの)の12人で構成。2018年10月に結成し、2019年8月にメジャーデビュー。今年4月に初の日本武道館単独公演を開催した。グループ名の語源は、英語のBeyond(ビヨンド)で、既成の枠組みなどを超えて、自由に未来へ大きくビヨーンと伸びていってほしいという思いが込められている。