清潔感のある人とない人の違いは、どこからくるのでしょう。髪型でしょうか? それとも、洋服や体型から? じつは清潔かどうかの差をわけるのは、肌荒れ、例えばシミ・シワなど「顔の老化」だと、レジーナクリニック オム総院長の木村真聡氏は言います。清潔感を保つための対策について聞きました。

  • 清潔感の「ある、ない」の違いはどこから?

清潔感のある男性はビジネスでも好印象を与える

シミ・シワ、ニキビなど肌質は人によって違うからどうしようもない、という問題ではありません。若い時に無防備でいると5年、10年経ったとき、肌が荒れてシミ・シワとなって現れます。そうして「おじさん化」していくわけです。

ジェンダーレスな世の中では、男性の力強さよりもこの清潔感がビジネスでも好印象を与えます。だからこそ、いま、美容医療クリニックなどに通って清潔感のある肌を手に入れようとする男性の利用者も増えているわけです。

  • 男性の病院・クリニックでの脱毛は増えている 出典:「女性・男性それぞれの過去1年間における美容医療に対する意識や美容サロンの利用状況」資料より 調査期間:2021年8月13~20日 調査会社:アンド・ディ

でも、お金や時間に余裕がない方もいるでしょう。そんな男性でも十分な対策がとれます。それは「毎日の洗顔」です。思春期以降、男性ホルモンが増えてくると、脂が浮いて酸化して、皮膚に汚れがたまり、ニキビや炎症を引き起こす原因になります。

そうした点から、洗顔の習慣はとても重要です。しかし、男性に多いゴシゴシ洗いだと、肌が摩擦によってキメを失い、皮膚のバリア機能が低下してしまいます。そうすると、紫外線に負けやすくなり、シミ・シワが増える原因にもなります。

正しい洗顔は、まず洗顔料を手に取り水を含ませた状態でフワフワの泡を作ってから肌に乗せるところからがスタート。肌の汚れを手でこすって落とすのではなく、泡の力で汚れを吸着させるイメージです。泡だてが面倒な人は、泡だてネットを使ったり、泡が出てくるポンプタイプの洗顔料を利用したりすれば、便利です。

実際に顔を洗うときの手順ですが、まず額から鼻にかけてのTゾーンに泡を乗せ、指の腹でやさしく螺旋を描くようにくるくると洗います。そして、乾燥しやすい頬や目や口周りをサッとひとなで。

洗顔と保湿をセットでやらないと意味がない

洗い流すとき、髪の生え際やアゴ周りなどフェイスラインまで「しっかりすすぐ」のもポイント。すすぎ残しも肌荒れやニキビの原因になるからです。洗い流す水の温度は、ぬるま湯から人肌くらいがちょうどいいでしょう。

洗顔後、タオルでゴシゴシ顔を拭くのも厳禁。上下左右にタオルを強く動かす必要はなく、ぽんぽんと顔に優しく押し当てて水分を取るだけで十分です。

あえていうなら、20代まではピーリング剤配合の洗顔料を使いましょう。しっかり皮脂を落とせるからです。それ以降の年代の方なら乾燥肌に傾く方もいるので、そういった場合はふつうの洗顔料で問題ありません。

これで"肌の老化をストップ"、というわけではありません。じつは洗顔で落ちてしまった、セラミドなどの保湿成分を補う必要があります。セラミドは肌の外側にあたる角質層で、水分保持やバリア機能の主役として働いてくれる成分です。

そのため、洗顔と「保湿」はセットです。洗顔後、肌の水分補給のために化粧水を顔全体につけます。そして、水分が蒸発しないように美容液、乳液やクリームの油分を使って肌に蓋をしてあげます。分量の目安は、1FTU(フィンガーチップユニット)を推奨しています。これは大人の人差し指の先から第一関節までクリームをのせたときの量で、顔を保湿するには十分な量となります。

あとは、シミ・シワやたるみを防ぐアンチエイジングを重視するなら、朝のスキンケアの仕上げとして日焼け止めを塗ります。SPF 30(夏場はSPF 50)・PA+++程度の数値の商品から選ぶといいでしょう。

シミのケアを入念にしたい方は、保湿する際、ビタミンC配合の美容液や美白剤配合の美容液を合わせて使うのもひとつの手です。それ以上は美容にお金をかけられるかの問題になってきます。

年30時間以上も費やす「ひげそり」を止めませんか?

意外に思うかもしれませんが、じつは男性の方が女性よりも肌荒れや老化リスクが高いと言われています。その大きな原因は、みなさんが毎朝している「ひげそり」にあります。

ひげそりを行うと、皮膚に微細なダメージが毎日加わり、皮膚のバリア機能が低下します。そうすると、乾燥に傾いたり、外的刺激や紫外線などの影響を受けやすくなったりし、肌トラブルや光老化(紫外線によるダメージの総称)が加わることで、数年先のシミ・シワ発生の原因となるのです。

肌にとってやっかいなひげそりは、人生でも大きな損失を生み出します。それは時間です。毎日5〜10分とはいえ、仮に5分だったとしても1年間で30時間以上の時間を費やすことになります。しかもそった後に、カミソリや電気シェーバーを清潔に保つためのメンテナンスなど、意外と手間がかかりますよね?

でも、もし、毎朝のひげそりがなくなれば、おいしいコーヒーを飲んだり、ニュースサイトにサッと目を通したり、有意義な時間にあてられます。

さらに、メンタルへの悪影響もあります。無意識にひげそりをしていたとしても、1日の始まりに面倒と感じる非生産性的作業にエネルギーを使うなんてもったいないのです。また、うっかりカミソリ負けでもしたら、ますます気分は落ちるでしょう。

そこで、おすすめするのがヒゲの脱毛です。例えばレーザー脱毛なら、半永久的な効果が望め、ヒゲそりによる肌トラブルもなくなり、毎日の時間をムダにしません。

冒頭でもお伝えしましたが、いま若いからよくても肌のケアを怠ると、5、10年後に差が現れます。実際、私も同級生と合うと、明らかに老けてしまいおじさん化した人もいれば、若々しさを保つ人もいて、二極化した印象すらありました。"清潔感"は1日にしてならず、なのです。

著者プロフィール:木村真聡(きむら・まさと)

美容皮膚科医として10年以上のキャリアを持つ、レジーナクリニックグループ総院長。現在グループ全体で全国に31院展開している。著書に『すごい美容医療』『最強のメンズ美容ハック』(幻冬舎)などがある。