女優の夏菜が、東海テレビ・フジテレビ系ドラマ『個人差あります』(8月6日スタート、毎週土曜 23:40~)での撮影のエピソードや共演者の印象を語った。

  • 夏菜=東海テレビ提供

同作は、日暮キノコ氏が『モーニング』(講談社)で連載した『個人差あり〼』を原作に、妻の苑子と暮らすサラリーマン・磯森晶の身体的性別が変わってしまう「異性化」を通して、夫婦や恋愛の多様なあり様を描くラブストーリー。主人公・晶役は、異性化前の男性を白洲迅が、異性化した女性を夏菜が2人で1役を演じ、晶を支える妻・苑子を新川優愛が演じる。

100円ショップの商品企画部に勤めるサラリーマンで異性化した晶。ある日ひん死の状態になったことをきっかけに性別が女性となり、身体は女性、心は男性としての生活が始まる。出産後3カ月で女優復帰した夏菜だが、共演する新川に「今、大変だよね?」と聞かれ「やろうと思えばできるかな!」と答えるなど持ち前の明るさは健在だ。

コメントは以下の通り。

■夏菜

――出産後、約3カ月で俳優復帰、どのような毎日ですか?

ドラマ期間中は旦那さんと実家の母にかなり助けてもらっています。私は赤ちゃんが起きる朝6時台にミルクをあげて、そのあと仕事に行くのがルーティン。セリフは育児と同時進行、マルチタスクしている感じがあって、今は赤ちゃんをあやしながら、ひたすら唱えています(笑)。絵本を読んでいるように、耳で覚えるようにループ、ループという方法になりました。覚えは努力です!(笑)

――オファーを受けた感想と役作りについて。

男女が入れ替わるというストーリーを聞いて、最初は『らんま1/2」という漫画が頭に浮かびました。実写版、乱馬役の経験があり(2011年ドラマ『らんま1/2』)、性別が入れ替わる役は、実は2度目の経験でした。また、参考になりそうな報道番組や、映画『リリーのすべて』など、ヒントになりそうな作品もかなり観ました。一時は混乱してしまい、晶は女性に変わりたくて変わったわけではないので……と考えたりもしました。今も監督と話し合い、模索しながら進めています。

――同じ晶を演じる、白洲迅さんとは相談はしましたか?

(2人で1役のため)同じシーンにはならないので、お互いすれ違う日にお芝居を見て、近づけています。唯一決めた癖のようなものは、「困ったら眉毛の上を掻く」というポーズ。 ただ、やりすぎてしまうと無理矢理2人を近づけている感じになってしまうので、なるべくナチュラルに入れつつ……、でも、難しいです(笑)。根本的に妻の苑子を愛する気持ちがブレなければ、どっちがどうやっても晶に見えてくるというのは思っています。

――視聴者にメッセージをお願いします。

「こうやって生きていいんだよ」というひとつの例として、私たちの姿を観ていただけたらと思います。今はなんでも一括りにできない世の中になっていて、その時代にこれからも私たちは生きていかなくてはいけない。もっと頭を柔らかくすることも必要だと思ってもらえるような、ドラマになっていると思います。漫画原作で軽いタッチで描きつつも実は、「めっちゃ、深い」と思うドラマで、私も今、まさにそう考えながら演じています。