三洋貿易は7月15日、「子どもの車内置き去り実態調査」の結果を発表した。調査は5月18日~24日、全国の子どもを乗せて車を運転するドライバー2,652名と、幼稚園・保育園で送迎を担当する267名を対象にインターネットで行われた。

  • ここ1年間における車内置き去りの経験について

    ここ1年間における車内置き去りの経験について

子どもを乗せて車を運転するドライバーに対し、「子どもの車内置き去り」に関して経験したことのあることを聞いたところ、これまでに全体の30%、直近1年間では全体の5人に1人(22%)が「車に子どもを残したまま車を離れた(車内に子どもだけにした)」ことがあると回答。

車内置き去りがなぜ起こると思うかを尋ねると、「保護者の意識が低いから」が圧倒的に多く73%。次点は「用事を済ませる間に子どもを見てくれる人がいないから」(32%)、「感染症対策のため人混みを避けているから」(14%)、「子ども自身が希望するから」(同)、「罰則がないから」(同)、「施設や職場、周囲の人が子どもに対して不寛容だから」(9%)、「子どもの存在を忘れてしまうから」(4%)と続いた。

  • 車に子どもだけが残っている/残されているのを見た際の対応

    車に子どもだけが残っている/残されているのを見た際の対応

続いて、子どもの車内放置を検知し、防止するシステムがあれば欲しいか質問したところ、約45%が「(とても)欲しい」と回答。その割合は、おおむね若い世代ほど高い傾向にあり、20代では56.8%と半数以上を占める結果に。

また、これまでに車内置き去りに関して経験したことのあることとして、「車に子どもだけが残っている/残されているのを見た」(15.6%)と回答した人に対し、その時の対応について教えてもらったところ、87%が「そのまま通り過ぎた」と回答した。

  • ここ1年間で送迎バスに子どもを残す経験をしたことがあるか

    ここ1年間で送迎バスに子どもを残す経験をしたことがあるか

次に、幼稚園・保育園で送迎を担当する人に対し、「ここ1年間で送迎バスに子どもを残す経験をしたことがあるか」と質問したところ、15人が「ある」と回答。さらに、そのうち3人は園児を車内に残していることを「認識していなかった」ことが明らかに。

また、送迎バスに子どもを残してしまった結果、5名に熱中症とみられる症状があったことが判明。こうしたことが起こる理由については、送迎バス運転手、送迎バス添乗員、送迎バス運行管理者の全ての属性で65%以上が「送迎担当者や職員の意識が低いから」と回答した一方で、送迎バス添乗員の回答では「人手不足だから」(56.3%)や「登園確認等のルールが形骸化しているから」(45.7%)といった理由が、他属性と比較して多く見られた。

最後に、園児の車内置き去りを検知し防止するシステムがあれば、送迎バスに導入してほしいか質問したところ、約8割が「まあ導入してほしい」「とても導入してほしい」と回答した。