スポーツの後に体を休めるのは大切なこと。これは普段あまり運動をしない人だけではなく、競技で活躍するアスリートたちも同じ。

先日、アシックスがアフターパフォーマンスサンダル「ACTIBREEZE3D SANDAL(アクティブリーズスリーディ サンダル)」(9,900円)を発表した。競技やトレーニング後の体をリラックスさせるという同商品の開発経緯を紹介したい。

  • アシックススポーツ工学研究所 所長、執行役員 原野健一氏(左)、同研究所 フューチャークリエーション部 高島慎吾氏(右) 提供:アシックス

運動中と運動後は求める機能が違う

アシックススポーツ工学研究所 所長、執行役員 原野健一氏は「多くのランナーは走り終えると、シューズを履き替えています。つまりレース用のシューズは、必ずしも「レース後に履きたいものではない」のです」と開発のきっかけを話す。

そして、履き替える理由として「競技に求められる機能と、競技後に必要な機能は異なる」と指摘。

実際、同社の調査では82%のランナーがシューズを履き替えており、その後求める機能として、「リラックス・フィット性」「やわらかさ・クッション性」「安定性」「通気性」を挙げていると言う。

  • 提供:アシックス

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こうした声に応えて開発されたのが、ACTIBREEZE3D SANDAL(アクティブリーズスリーディ サンダル)だ。

3Dプリント技術が大きく寄与

アシックススポーツ工学研究所 フューチャークリエーション部 高島慎吾氏は、「本製品の特徴は、優れた通気性とやわらかさを両立させる『立体的な厚みのある格子構造の重ね合わせ』です」と話す。

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また外部だけでなく内部も格子構造で、これは「パラメトリックデザイン手法」と3Dプリント技術により実現。サイズや内部構造の変化などを自由に調整できるテクノロジー、そこにアシックスが培ってきた知見が加わることでアスリートが求めている「適度なサポート」「堅牢性」を可能にしたのだという。

  • 提供:アシックス

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さらに原野氏は、同社が掲げる「Personalization(パーソナライゼーション)」の実現に向け、デジタル3D設計技術の重要性を挙げ、特に「撮る技術」「デジタル設計・予測する技術」「3dプリント技術」が必要だと言い、説明を締めくくった。

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本製品を愛用し、競技直後だけでなく日常使いするアスリートもいると聞く。筆者のような、「週1の運動」程度の非アスリートでも、機能性を体感できそうだ。金額面も含め、今後のさらなる進化を期待したいプロダクトがまた誕生した。