映画『エルヴィス』(7月1日公開)のワールドツアーフィナーレイベントが28日に都内で行われ、エルヴィス役を演じる主演のオースティン・バトラーとバズ・ラーマン監督が出席した。

オースティン・バトラー

本作は、『ムーラン・ルージュ』『華麗なるギャツビー』などのバズ・ラーマン監督が、若くして謎の死を遂げたスーパースター、エルヴィス・プレスリーの真実の物語を、彼の代表曲に乗せて描いた物語。先日のカンヌ映画祭での上映を皮切りに、ワールドツアーで世界中を巡った俳優のオースティンとラーマン監督がいよいよツアーの最終地である日本に到着。劇中に登場するエルヴィスが着用したピンクスーツにちなみ、会場にはピンクカーペットが敷かれ、2人が日本のファンと対面を果たした。

“キング・オブ・ロックンロール”とも呼ばれるエルヴィス・プレスリーを歌と踊りで見事に体現したオースティンは「日本は初めてです」と笑顔を浮かべ、「とても温かい歓迎を受けて、『ありがとう』と何回言ったことか。日本に来ることはエルヴィスの夢でした。でもそれは叶わなかった。それは彼の一番の悲劇の一つだったかもしれません。こうしてエルヴィスの夢を、僕が叶えることができた。そして彼のすばらしい物語を皆さんと分かち合える。本当にすごいことだと思っています」と日本がエルヴィスにとって特別な国だったことを明かし、「日本が僕らのプロモーションの最後の場所だということを、とても誇らしく思っています」と感激の面持ち。「今夜カラオケに行くこともとても楽しみにしています」と目尻を下げ、大きな拍手を浴びていた。

またこの日はイベントのスペシャルゲストとして、玉城ティナが登壇。玉城は、オースティンが繊細にエルヴィスの内面を表現していたことに感動したそうで、役作りや「エルヴィスの一番の魅力はなんだと思いますか?」と質問した。

オースティンは、「彼はとても貧しい、何も持たない家庭の出身だった。生涯を通して、心に穴がずっと空いたような人でもあった。演じる上では彼の魂を見つけることがとても大切だった。ステージでパフォーマンスをする、あのエルヴィスたらしめたものとは何なのか、何が彼を駆り立てていたのかということを学んでいった」と緻密な役作りを続け、「笑い声が素敵で、ユーモアのセンスもすばらしい。心が広く、物事を深く考えている。愛にあふれた人だからこそ、観客と繋がりを持つことができた。僕も知れば知るほどエルヴィスが好きになっていったし、心からエルヴィスが大好き」と魅力を熱弁していた。

そしてエルヴィスの楽曲「監獄ロック」に乗せたダンスをSNSで発表し話題となった4人組ダンスヴォーカルパフォーマンスユニット「新しい学校のリーダーズ」がオープニングアクトとして“エルヴィスダンス”を生披露する場面も。日本の歓迎ぶりに大喜びしたラーマン監督は、「みんなが一堂に会して、一緒に泣いたり笑ったりするのは、とても大切なこと。ぜひ映画館で、大きなストーリーを、大きなスクリーンで楽しんでほしい」とアピールしていた。