女優の志田未来が、フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)のナレーション収録に臨んだ。担当したのは、19日・26日の2週にわたって放送される『都会を捨てた若者たち』。東京での競争に疲れ、人間関係に苦しんできた青年の田舎での共同生活を追った作品だ。

自身も都会で働くことで、「自分を追い詰めてるなと思うこともあったので、共感できる部分がすごくありました」という志田。それでも、幼い頃から続ける女優という仕事について、「あまり悩んだりせずに、続けていきたいと思えています」と語る――。

  • 『ザ・ノンフィクション』のナレーションを担当した志田未来

    『ザ・ノンフィクション』のナレーションを担当した志田未来

■情報があふれる毎日に感じた息苦しさ

今回の主人公は、自然と調和した暮らしを目指し、自分の力で生きていく技術を学ぶ「非電化工房」(栃木・那須町)にやってきた、大地さん(27)。常に競争社会を生き抜いてきた自分に疑問を感じ、人間関係も苦手で“本当の自分”を探すために、この地へやってきた。

「私も都会で働いていて、いろんな情報があふれる毎日に、ちょっと息苦しさや、自分を追い詰めてるなと思うこともあったので、共感できる部分がすごくありました」という志田。

具体的に、「自分の時間があまり取れなかったり、1日に出会う人の数が多いので、しっかり一人ひとりの方と向き合っていると、いっぱいいっぱいになってしまう自分がいた時期もありました。この仕事は、作品ごとにスタッフさんや共演者の方が変わるので、毎回新しいところに飛び込むみたいな緊張感があって、作品が始まるたびに『頑張らなきゃ』って自分に気合いを入れてます」と振り返る。

番組の中では、自身の今後を悩む大地さんに、「非電化工房」の先生が「“自分が一体何をやりたいのか”から出発したほうがいい」と諭す場面がある。6歳でキャリアをスタートし、現在に至るまで女優として活躍し続ける志田には、自分のやりたいことについて悩んだことはなかったのか。

「お仕事に関してはないです。やっぱりずっと楽しかったので。でもそれは、本当に周りの方に恵まれていたからだと思っています。応援してくれる家族がいたり、小学校・中学校も公立に通っていましたが、テレビに出ていてもお友達はみんな普通に接してくれたり、出会うスタッフさん、事務所の方、みなさんが本当に支えてくださったから、あまり悩んだりせずにこの仕事を続けていきたいと思えています」

■「私は結構言葉にするタイプです」

「非電化工房」では5人の若者たちが共同生活を送っているが、大地さんは、和気あいあいと作業に取り組むメンバーと離れ、独りで過ごしている。そんな彼の姿に、「理想と現実がうまくマッチしてなくて、誰かが手を差し伸べてあげれば自分が理想とする生き方につながっていくんじゃないかなと思いました」という志田。

そんな彼とコミュニケーションを取るのが、同い年の樹乃香さんで、「受け止める器の大きさが違うなと思いました。しっかりと手を差し伸べ、寄り添ってあげている。本当に理想的な女性だなと思いました」と感心した。

  • 樹乃香さん(左)と大地さん (C)フジテレビ

2人の間には恋心が生まれるが、将来のことなどについてなかなか本心を伝え合えない姿を見て、「私は結構言葉にするタイプです。相手にも言葉にしてもらわないと、思ってることは絶対分からないので、それは常日頃意識しています。でも、私も言葉にできずモヤモヤすることを経験したから、今の考えに変わったのかなと思うので、2人の気持ちは分からなくはないです。言えないからこそ都会を捨ててやって来た人たちだと思うので、きっと心を開く準備段階なのかなと思いました」と推し量った。