ファミリーマートでは5月31日より、新商品「ファミから(醤油)」「ファミから(塩)」を全国の店舗で発売する。価格はどちらも1個98円(税込)。関係者は「からあげ専門店と同等レベルの美味しさを実現しました」と胸を張る。気になる、そのお味は……?

都内で開催された「ファミから」試食会に参加したので、レポートする。

  • ファミから(醤油)、ファミから(塩)が新登場

新登場「ファミから」の概要

からあげ専門店が流行し、からあげの持ち帰り店も急増するなど「第3次からあげブーム」が訪れている昨今。市場規模にして約1,200億円、全国の専門店は3,000店舗というマーケットに対して、ファミリーマートでは「これが、からあげの正解」というキャッチで真っ向から勝負を挑む。

  • ゴロっと大粒、ジュワッと肉盛。「これが、からあげの正解」とアピールする店頭ポスター

その特徴は、ファミマ史上最大級となる約50gのサイズ感。従来製品の約1.7倍までボリュームアップした。また、サクっとした食感に欠かせない衣については、ファミマ史上最薄となる”薄衣”にこだわった。

  • 写真からも伝わってくる重量感

ファミから(醤油)は3種類の醤油で味付けることで香りとコク、うまみを実現した。冷めても美味しく、ご飯にも合う。

  • ファミから(醤油)

またファミから(塩)では、衣と肉で使用する塩を使い分けた。3種の出汁をバランスよく組み合わせることで塩味を引き立てたという。こちらも冷めても美味しく、またアルコールのつまみとしても合わせやすい。

  • ファミから(塩)

商品本部の萩原大志郎氏は「からあげブームのなかで、いまお客様は専門店品質を求めています。旧商品のからあげは『小ぶり』で『厚い衣』でした。そこで新商品では『大粒』で『薄衣』にし、肉感、味付けにとことんこだわりました」と解説。

ちなみに商品名を考える際に、社内から「これにはファミがつくだろう」という声が出たという。「弊社の商品でファミがついている、ファミチキ、ファミコロはいずれも自信のある看板商品。その覚悟を持って、新商品を『ファミから』と命名しました」(萩原氏)

  • 旧商品の「和風からあげ」(右上)との大きさ比較。旧商品は1個30g、4粒で200円(税込)だった

製法のこだわりについて聞くと、肉の加水(調味料の漬け込み)をできるだけ抑えたという回答。「旧商品ではよく漬け込んでいたので、ある意味ブヨブヨとしていましたが、ファミからでは必要最低限の漬け込みにしており、肉の旨味、ジューシー感がキープできました」と説明する。

そこで、実際に試食した。ファミから(醤油)、ファミから(塩)ともに、口にすると外の衣は音がするくらいのカリカリ具合。しかし肉自体は非常に柔らかい。口に残らず、溶けていくような柔らかさがある。どちらも噛むごとに良い香りがして、ますます食欲をそそる。衣が薄いため、胃にはもたれなそうだ。間違いなく旨い。ひと噛じりしてから断面を見ていたら、肉汁が一滴、皿に落ちた。

  • ファミから 醤油の断面。思わず白いご飯が欲しくなる

ファミからは、文句なしにからあげ専門店の味わいだった。ここで比較のため、旧商品も試食する。なるほど、衣の感じがまったく違う。ゴリゴリと歯ごたえがあり、いつまでも口のなかに残る印象。油感もある。もちろん、この味が好きという人がいたのも理解できる。

  • ファミからが3個入るサイズの箱で販売。それ以上を買うときは、専用の紙袋が用意されている

ターゲット層は全世代。萩原氏は「子どものおやつに、軽食に、夕飯のおかずに、酒のつまみに食べてもらえたら」と話し、次のように続ける。「からあげは国民食です。アレンジレシピにもご活用いただけますし、ご家庭の色んなシーンで味方になってくれるでしょう」。販売目標について聞くと、金額ベースで(旧商品との比較で)5倍以上は販売していきたい、と意気込みを語った。