かつてはあんなに活用されていたのに、いつの間にか世の中から消えていったものってありますよね。

ドラマ「140字の恋」(読売テレビ)の原作をはじめ、Twitterで物語を毎日呟く良月一成さん(@1sei_44moon)が投稿したショートストーリーが、たくさんの人の共感を呼び話題になっています。

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会社の老人が新社会人に
「このデータ、フロッピーしといて」
なんて指示を出した。
頭を傾げる新人君。
フロッピーディスクなんて言葉、新社会人が分かる訳ねぇだろ。これが世代間の壁ってやつか。
俺はやれやれと思いながらも新人君に伝える。
「CDに焼いといてって事だよ」
「CDに…焼く…?」(@1sei_44moonより引用)

1971年に開発されたフロッピーディスク。磁気による記録媒体で、コンピュータの黎明期には、情報を記録できるものとして広く普及していました。今でも一部では使用している企業や機関もありますが、その後いろいろなメディアが登場し、現在では一般的なものではなくなってしまいました。記録媒体として、フロッピーの次に普及したのがCDですが、こちらも、コンピュータのデータ記録用としてはだんだんと姿を消しつつあります。「フロッピーする」「CDに焼く」という言い回しも、あまり聞かなくなっているのではないでしょうか。

このストーリーには「自分が学生の頃は、『これゼロックスしておいて』っていうのが普通にあったなう」「MO……限定された分野(印刷業界とか)以外では短命でしたね」と、消えていった記録メディアの話をする人や「DVDもすぐそこだぞ」と今普及しているものもいずれ過去の遺物となると語る人、「ジアゾは青焼き、ゼロックスは白焼き、CD、DVDも焼きます。フロッピーはシーケンサのプログラム保存(古ーいの)に未だ使ってます」と、今なおバリバリと使っている人など、たくさんの声が寄せられました。

投稿者さんに聞いてみた

――今回のアイデアを思い付いたきっかけは?

「CDを焼く」という言葉を聞く機会があったのですが、久しく聞いていなかったフレーズだなと感じました。よくよく考えたら「焼く」ってどういうこと? それってもう若い世代は分からないのでは? とふと思い立ったことがきっかけでした。

――良月さんはフロッピー世代でしょうか、CD世代でしょうか。もしくはどちらも経験されていない世代でしょうか。

CD世代です。もちろん焼いたこともあります。フロッピーも使ったことはありますが、小学生時代に学校で触った程度だったと思います。

しかし今はもうCDも使う機会が全然なくなってしまいましたね。パソコンにはCDやDVDのドライブさえついていません。

――音楽や映画もネットで聞いたり見たりできますしね。今回のツイート、多くの方から様々な「世代間ギャップ」が寄せられるなど、リプライや引用リツイートが盛り上がっています。

想像を遥かに超える反応を頂き、驚きとともに感謝と感激を覚えています。時代が移り変わる中で同時に保存媒体も様々変化していき、それを目の当たりにしてきた世代からは特に共感を得られたのではないかと思います。


便利に毎日使っているモノも、十数年後には忘れられてしまっているかも。「パソコンって何?」「まだスマホ使ってるの?」なんて時代も、いつか来るかも知れませんね。