育休の期間を終え、職場への復帰を果たす上で大きな役割を果たすのが保育園・幼稚園の存在。働く母親にとって頼りになる保育園・幼稚園だが、いざ子ども預ける段になると、そこにはやはり何かと苦労もあるようだ。

そこで今回は、子どもを持つ20〜50代のマイナビニュース女性会員300人を対象にアンケート調査を実施。「復職にあたって、保育園・幼稚園に子どもを預ける上で大変だったこと」などを聞いた。

  • 保育園・幼稚園に子どもを預ける上で大変だったことは?

Q.未就学児のお子さんを保育園・幼稚園に預けて仕事に復帰した(もしくは仕事を始めた)経験はありますか?

「ある」(59.7%)
「ない」(40.3%)

Q.復職にあたって、大変だと感じたことはありますか?

「はい」(93.3%)
「いいえ」(6.7%)

Q.保育園・幼稚園にお子さんを預ける上で、大変だったことについて具体的に教えてください(自由回答)

■「子どもの急病への対応」

・「毎月体調を崩すので、休まなければならなかった」(55歳/千葉県)
・「不定期に起こる風邪ひきや、怪我などでの時間調整が大変だった」(51歳/兵庫県)
・「しょっちゅう病気になってしまうが、仕事も休めないのが大変だった」(48歳/静岡県)
・「子どもが急に発熱などで体調が悪くなった際の対応が大変だった」(59歳/三重県)
・「仕事をしてて、子どもが熱出たり、体調が悪いと保育園を休むので、仕事ができない事」(49歳/愛知県)
・「子どもが突然の発熱などで、登園出来ない」(55歳/大阪府)
・「病気になったときの預け先の確保や、具合が悪くなったとき保育園から連絡がきて、迎えに行かなくてはならなくなった時の対応」(58歳/群馬県)
・「いつ幼稚園からおむかえの電話がかかってくるか、少しドキドキした」(56歳/滋賀県)
・「いつ子どもの体調不良で早退などしないといけないかとヒヤヒヤしている」(35歳/大阪府)
・「すぐに、些細な事でお迎えの連絡が来る事があった。保育園が過保護になりすぎかな」(41歳/兵庫県)
・「色々と聞いていたが、子どもの体調が悪くなり喘息の発作が起きて熱が出て、結局自分の親に見てもらうことが多くなり、子どもが苦しんでる姿を見ると涙が出て止まらなかった」(46歳/群馬県)
・「しょっちゅうおたふく風邪など伝染病、風邪をもらってしまう事。朝の支度にくずり時間に追われた事。友達とのおもちゃの取り合いなど、ちょっとしたトラブルで親が謝りに行ったり来たり」(53歳/富山県)

■「朝の準備などが大変だった」

・「登園までの限られた時間内に、子どもたちに食べさせて身支度させる一方で、お弁当を作ったり自分自身の食事や身支度をすませることが、毎日大変だった」(57歳/大阪府)
・「保育園の預かり時間が7時半からだったので、8時に出勤がいつもぎりぎりだった。保育園も7時半から、迎えに行ける19時半まで12時間も預かってもらっていた」(55歳/新潟県)
・「保育園は生後6カ月からしか預かってもらえないため、下の子は赤ちゃんホームに預け、上の子は保育園に連れて行き、それから出勤。朝は時間に追われました」(57歳/兵庫県)
・「朝が戦争みたいに大変。ごはん、着替えが大変でした。忘れ物をたまにしたりして、落ち込みました」(59歳/茨城県)
・「朝の家事と子どもの食事や身支度に時間がかかり、自分は飲まず食わずで出勤することもしばしばあった」(58歳/三重県)

■「持ち物の用意などが大変だった」

・「仕事が忙しい中、園で必要な物を揃えるのが大変だった」(46歳/東京都)
・「色々な物に名前をつけて、持参しなければならなかったこと」(47歳/北海道)
・「低年齢の時は洗濯物の量が多く、毎日の連絡帳の記入も時間をとられた」(37歳/千葉県)
・「様々な準備が多くて、大変な思いをしました」(34歳/千葉県)
・「乳児のお布団を毎週月曜日に持って行って金曜日に持って帰ることになっているが、2人いたので重たかった。一人はまだ歩けないので、抱っこしなければならないし、大変だった」(38歳/愛知県)
・「保育園は意外とすんなり泣かずに預けられて拍子抜けした。用意する紙おむつとか毎週持ち帰るお昼寝布団とかは大変だった」(46歳/新潟県)

■「子どもがなかなか園に馴染めなかった」

・「子どもが慣れるまでに時間がかかること」(34歳/埼玉県)
・「子どもがぐずって門の前で泣き出した時」(56歳/静岡県)
・「子どもがなかなかなじんでくれなかった」(45歳/大阪府)
・「子どもが泣きじゃくってしまってかわいそうな気持ちになること」(35歳/埼玉県)
・「子どもが保育園に馴染めず、毎朝登園を嫌がり大泣きだった」(44歳/東京都)
・「園に慣れるまで、玄関で泣かれて大変だった」(36歳/静岡県)
・「保育園に慣れるまでが大変だった」(45歳/新潟県)
・「朝からぐずるし、満足に着替えも朝食もできないまま送迎する羽目になったこと」(40歳/京都府)

■「園への送迎が大変だった」

・「仕事が長引き 幼稚園のお迎えがギリギリになったりした」(38歳/群馬県)
・「時間に送迎出来るか、心配だった」(59歳/神奈川県)
・「時間どうりにできずに迷惑をかけたこと」(31歳/東京都)
・「残業が多い職場だったので、時間までに迎えに行くのがいつもギリギリで、帰宅が遅いと子どもの寝る時間も遅くなって、すると、翌朝子どもがなかなか起きられずという悪循環の日々だった」(59歳/茨城県)
・「ヘトヘトで終業後、買い物をし、幼稚園の預かり保育園に迎えに行く。ギリギリに来院した患者さんなどで時間オーバーで、遅れて迎えに行った。子どもが年中になる頃には、時計が解っていたので、遅れるとイヤがった」(51歳/神奈川県)

■「なかなか園に入れなかった」

・「障害がある子だったので、保育園での育成枠に入れるのが凄く大変だった」(49歳/埼玉県)
・「内職だったので、雇用証明をもらうことも一苦労だった」(41歳/愛知県)
・「病気があるため、どこでも預かってもらえなかった」(38歳/福岡県)
・「空きがなく、いろんなところに聞いて入ったが、高額で支払いが大変だった」(49歳/岡山県)
・「なかなか保育園が見つからず、双子だったので別々の場所にされそうになり、少し遠くになるけど二人一緒の保育園にいれた事」(51歳/東京都)
・「無認可は高い」(55歳/大阪府)

■「その他」

・「お弁当作りや行事等の参加や、役員の仕事などもなかなか大変だなと思った」(53歳/鹿児島県)
・「子どもたちの保育園が同じではなかった」(54歳/埼玉県)
・「保育園が好き過ぎて家に帰りたくないと泣き喚いた」(35歳/東京都)
・「急かしてしまい、ゆっくり子どもの話を聞いてやる心の余裕がなかった」(52歳/東京都)
・「夫は自分の準備と仕事だけでした。私もそれが普通と思っていました。子どもの保育園送迎も通院も休む時も私の時間がとられていた。今となっては話し合わなかったことがとてもくやしい」(50歳/沖縄県)
・「保育園に入れたお陰で仕事にも復帰できたので、保育園には感謝しかありません。産休明けからみてもらえる所を探していたので、出産前から申込んでいました」(56歳/岩手県)
・「小さいのに預けるのはかわいそうと周りに言われた」(54歳/新潟県)

■総評

調査の結果、未就学児の子どもを保育園・幼稚園に預けて仕事に復帰した(もしくは仕事を始めた)経験がある人のうち、復職にあたって大変だと感じたことはある人は93.3%と、大多数が困難を経験していたことがわかった。

保育園・幼稚園に子どもを預ける上で、大変だったことについて具体的に聞いた。主なものとしては、「子どもの急病への対応」「朝の準備などが大変だった」「持ち物の用意などが大変だった」「子どもがなかなか園に馴染めなかった」「園への送迎が大変だった」「なかなか園に入れなかった」などが挙がった。

やはり、体調などが急変しやすい子どものケアをするために、時間を調整したり職場に迷惑をかけてしまったりと、なにかと苦労した経験がある人は多いようだ。「すぐ病気になるので満足に働けない」「具合が悪くなった時に病後児保育がなかった」「すぐに風邪をもらってくるから、何とか風邪をひかないように体調管理をすることが大変だった」など、苦労が偲ばれるコメントが寄せられている。

「朝の準備などが大変だった」「持ち物の用意などが大変だった」「園への送迎が大変だった」では、日々の通園や準備が大変で、大きな負担となっている様子がうかがえる。とくに仕事をしている身とすれば、これらに時間を取られるのは辛いところかもしれない。

「子どもがなかなか園に馴染めなかった」では、「子どもが預けるのを察してぐずる」「最初は子どもが泣いて切なかった」といった声が聞こえた。また、「小さいのに預けるのはかわいそうと周りに言われた」といったコメントもあり、「子どもも辛いが、親も泣きたい気持ち」という実情が伝わってくる。

一方、「なかなか園に入れなかった」というコメントもあり、そもそも入園のために奔走するところから苦労は始まっている、ということだろうか。

調査の結果、大部分の人が復職にあたって何らかの大変さを感じていることが明らかになった。また、保育園・幼稚園に子どもを預けられること自体は復職への大きな後押しになるものの、そこにもさまざまな困難が持ち受けているという実態が浮き彫りになった。

今回のコメントに、「夫は自分の準備と仕事だけでした。私もそれが普通と思っていました。子どもの保育園送迎も通院も休む時も私の時間がとられていた。今となっては話し合わなかったことがとてもくやしい」というものがあった。やはり復職にあたっては、夫をはじめとする周囲の理解やサポートが不可欠といえるだろう。

調査時期: 2022年4月8日〜4月10日
調査対象: 子どもを持つ20〜50代のマイナビニュース女性会員
調査数: 300人
調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません