アイドルグループ・なにわ男子の道枝駿佑が主演する日本テレビ系ドラマ『金田一少年の事件簿』(毎週日曜22:30~ ※初回22:00~)が、きょう24日にスタートする。1995年に放送された堂本剛主演の第1作は大ヒットを記録し、以降、松本潤、亀梨和也、山田涼介と、スターへの登竜門的作品として代々受け継がれている人気シリーズで、5代目となる金田一一(はじめ)役に道枝を抜てきしたのは、第1作から同シリーズを手がける櫨山裕子プロデューサーだ。

道枝のドラマ初出演作『母になる』から見てきたその魅力、そしてこの作品をきっかけにスターへの階段を上っていった歴代の金田一一役たちの印象を振り返ってもらった――。

  • 『金田一少年の事件簿』に出演する上白石萌歌(左)と道枝駿佑 (C)NTV

    『金田一少年の事件簿』に出演する上白石萌歌(左)と道枝駿佑 (C)NTV

■金田一一役に求められる「一緒に乗り越えていける力」

道枝と櫨山Pの出会いは、道枝のドラマ初出演作『母になる』(17年)。櫨山Pは「まだ14歳だったんですけど、その頃からメンタルの強さとか、この仕事をやっていく覚悟とかをすでに感じました」と振り返る。

道枝は『金田一少年の事件簿』に出演することが夢で、当時からその思いがあふれていたそうだが、「その時は、私が『金田一』のプロデューサーをやってたとか全然言わなかったんですね。だけど本人はずっと『金田一少年』をやりたいやりたい!って言ってたんですよ。だけど、やりたいって言って、やれるものでもないですからね(笑)」

そんな道枝を今回抜てきしたのは、「やっぱり“巡り合わせ”みたいなものも大きいですよね。金田一は高校生なので、それをやるときにまず20歳とかそれ以前とかの年齢じゃないといけないですから。あとは何より“資質”ですよね」とのこと。

その“資質”とは、『母になる』ですでに感じていたことだそうで、「金田一はモチベーションがある子じゃないとできないんです。長ゼリフを覚えなきゃいけないし、何十ページも台本を覚えるとか、やりたくない人はやりたくないですから(笑)。だからメンタルが強くないといけないし、肉体的にもすごく過酷なんです。そうなるとそこは年齢関係なく、プロ意識というものが必要で、一緒に乗り越えていける力っていうものがとても必要になる訳です」と説明する。

櫨山Pが道枝のドラマ初出演時から感じていた“メンタルの強さ”、“プロ意識”、そして“金田一少年をやりたい!”という思い……それがこの2022年に奇跡的に重なり、実現に至ったというわけだ。

■演者によって変わる「金田一一像」

これまで金田一一を演じた俳優たちには、錚々(そうそう)たるメンバーが並ぶ。歴代の“金田一少年”の印象を聞くと、「各シリーズ、持ち味みたいなものがやっぱり違いますよね。それによって“一(はじめ)像”っていうのがちょっとずつ違っていて、そこがすごく良いところだなと思ってます」という。

まず、前作『金田一少年の事件簿N(Neo)』(14年)の山田涼介については、「人柄がすごく出ていました。本当に誠実に犯人に向かっていく感じで、それはあの人が本来持っているまっすぐさというか、温かさみたいなところが出たんだと思います」

第3作の亀梨和也については、「亀ちゃんは意外と誠実系で、山田くんと同じような、彼の人柄が出るような一(はじめ)だったと思います」

そんな2人と少し異なる色合いだったというのが、第1作の堂本剛と第2作の松本潤。「剛くんと松潤は、犯人を追い込むドSな感じが、それ好きでやってない?みたいな感じでしたね(笑)」

それを踏まえ、今回の道枝はというと、「『みっちーはどんな一がやりたい?』って聞いたんですけど、本人的には、剛くんや松潤のようなドSのほうがいいかなとか(笑)、そんな話をしましたね」