第一三共ヘルスケアはこのほど、「肩こり」「腰痛」の痛みに関する意識調査を実施、結果を公表した。

同調査は2022年3月1日〜2日、「肩こり」「首こり」「腰痛」「関節痛」のいずれかを1年以内に経験した20〜50代男女824名(各年代均等割付)を対象に、インターネット調査にて実施した。

  • 女性は「肩こり」、男性は「腰痛」、季節問わず慢性的に痛みに悩まされている

直近1年に経験した症状を聞いたところ、女性は「肩こり」79.4%、「首こり」67.7%、「腰痛」64.6%。男性は「腰痛」68.7%、「肩こり」61.7%、「目の疲れ」58.0%と各症状が挙げられた。性別による多少の違いは見られるが、男女ともには「肩こり」「腰痛」であることが調査結果からわかる。

症状の頻度について、全体でもっとも多かった「肩こり」では、3割以上もの人が「毎日」痛みを感じている。また、毎日「肩こりによる痛み」を感じている人について性年代別で見たところ、女性で多く、中でも20〜30代の女性が約4割(39.8%)と、もっとも多いことが浮き彫りになった。

  • 20〜30代女性の約4割は、毎日「肩こりによる痛み」がつらいと感じている

「肩こりによる痛み」「腰痛」の症状がある人に、痛みがつらいと感じる季節について聞くと、両症状ともに「いつでも(季節問わず)」が6割以上と圧倒的に多い結果となった。次いで「冬・冬から春」が、他の季節と比べるとつらいと感じる人が多くなっている。体の痛みは寒い季節につらくなると思われがちだが、多くの人は季節問わず慢性的に悩んでいる。

  • 6割以上の人が、季節問わずいつでも痛みに悩まされている

「肩こりによる痛み」「腰痛」の症状がある人に、痛みの原因を聞いたところ、「姿勢の悪さ」「長時間の同じ姿勢(座りっぱなし・立ちっぱなし)」の割合が多い結果となった。また、次いで「体の冷え・血流の悪さ」「疲労」などが回答として挙げられ、日々の体の不調が慢性的な痛みにつながっていることがうかがえる。

  • 痛みの原因は、「姿勢の悪さ」「長時間の同じ姿勢(座りっぱなし・立ちっぱなし)」の割合が多い

季節ごとに痛みに対して具体的にどのような対策をしているか聞くと、 「お風呂などで体を温める」「ストレッチ・ヨガ」「湿布・テープ剤など外用薬を使う」 が上位に入った。しかし、季節ごとに対策の割合を見ると、冬以外の季節は痛みに対するケアは低い傾向にあることがわかった。

  • 痛み対策は、1位「体を温める」、2位「ストレッチ・ヨガをする」、3位「外用薬の使用」

痛みに対して、特に対策している季節を聞くと、各症状とも「いつでも(季節問わず)」と「冬」の割合が多くなった。 先の設問で痛みを季節問わずいつでも感じている人が6割以上いることに対して、対策をいつでもしている人の割合は半数以下と低く、暖かい季節は対策の意識が薄れていることがうかがえる。

  • 痛みの対策をしている人の割合は、冬に比べ他の季節は低い

「肩こりによる痛み」「腰痛」の対策として外用薬を使用している人を対象に、使用するタイミングを性年代別で比較したところ、特に20〜30代女性は「痛みを感じたらすぐに使用する」割合が少なく、「まずはストレッチなどの対策をして改善がなかった場合に使う」「我慢できないくらいつらくなった場合に使う」割合が多い傾向にある。

  • 外用薬を使用するタイミング、特に20〜30代女性は「痛みを感じたらすぐに使う」割合が少ない

今回の調査では、一年中痛みに悩む人が多い一方で、暖かい季節には痛みの対策に対する意識が低い傾向にあることがわかった。特に寒い季節やコロナ禍で在宅時間が多かった時期から、春・初夏に向かって外出や運動を始める人も多くなってくる。季節の変わり目は寒暖差が激しく、自律神経の乱れから痛みが悪化したり慢性化したりするリスクもある。

なお今回の調査結果を踏まえ同社では、寒暖差による体の不調や痛み、その対策について、気象病外来・天気痛外来を日本で初めて開設した佐藤純医師よる解説と簡単なセルフチェック項目も紹介。

  • きちんと体の痛みと向き合い、自分に合った対策・ケアを行うことが重要

同医師は、「気温や気圧の変化が激しいこの時期は、自律神経の乱れによる痛みの悪化・慢性化に要注意! 正しい姿勢、適度な運動、つらいときは外用薬も併用して痛みの対策を」などの呼びかけを行なっている。