貯蓄の多い人ほど、ただ貯めるだけでなく、投資などにチャレンジして効率よくお金を増やしているもの。特に、子育て中でもしっかり貯めている人は、実際にどのような金融商品を持っているのでしょうか。

マイナビニュースでは、高校生以下のお子さんをお持ちで貯蓄1,000万円以上の会員を対象に、「持っている金融商品(複数選択可)」「その中で最も保有を重視しているものとその理由」をオンラインアンケートで調査しました(2022年4月11日実施、98名が回答)。

その結果、貯蓄1,000万円以上の家庭では、株式を中心にさまざまな金融商品をお持ちのようでした。そこでここからは、

・貯蓄1,000万円以上の人が持っている金融商品トップ10

・その中で最も保有を重視しているものとその理由

をご紹介します。1,000万円以上貯めている家庭はどのような金融商品を保有しているのか、チェックしてみましょう。

  • 子育て中でも貯蓄1,000万円以上の人が持っている金融商品とその理由は?

■貯蓄1,000万円以上の人が持っている金融商品トップ10

子育て中でも貯蓄1,000万円以上の世帯は、どのような金融商品を持っているのでしょうか。保有している人が多かった商品トップ10をご紹介します。

1位:株式(57人)

2位:投資信託(44人)

3位:保険(41人)

4位:不動産(25人)

5位:FX(22人)

6位:債券、暗号資産、現金のみ(各15人)

9位:貴金属(13人)

10位:その他(1人)

堂々の1位は株式で、なんと半数以上の人が保有しているという結果に。次いで、投資信託、保険と続き、不動産も約4人に1人が保有していると回答しました。

5位のFXに次いで、債券、暗号資産を保有する人は15人ずつ。そして、「現金のみ」との回答も同じく15人から挙がっていました。約7人に1人は、現金のみ保有ということになります。

また、貴金属を持つ人は13人いました。貴金属には、たとえば、金があります。金は、有事の際でも価値が暴落しない「安全資産」で、最近では、ウクライナ危機や世界的なインフレを受け、価格が上昇し続けています。

なお、「その他」としては、「クラシックバイクやヴィンテージジーンズ」との回答がありました。

■貯蓄1,000万円以上の人が最も保有を重視している金融商品とその理由

次に、持っている金融商品の中で「最も保有を重視しているものとその理由」をうかがいました。1位から6位までをご紹介しましょう。

<1位:株式(37人)>

一番多かった回答は、株式でした。理由は非常にさまざまありましたが、主に、「リターン」「配当や株主優待」「長期投資」を挙げている人が多かったため、まずはその3つの回答をご紹介します。

(1)リターンが期待できる

・今一番儲かるから
・お金が増えやすい
・リスクはあるが、リターンも期待できるからです
・デイトレードで稼げるから
・ほったらかしでお金が増えるから

(2)配当や株主優待がもらえる

・配当金などが得られる上にインフレ対策になる
・配当金があることと、ハイリスクハイリターンだから
・株主優待でもらえるものが魅力的だから
・株主優待や配当金でお小遣いを稼いでいる

(3)長期投資をしているため

・長期的な運用で安定的に収入を見込めるから
・積極的な運用でなく、長期保有を目的としているため
・長い時間をかけて、増やしていくことができるからです

代表的な理由はこの3つでしたが、これら以外の一部の回答もご紹介します。

・成長している会社に目をつけている
・社会勉強にもなるので行う
・自分に合っているから
・特に持株会。株数が多いし、成長している大企業なので
・株しか今はしていない。ほかにもやってみたいが勉強不足でまだ手を付けるのが怖い

株を持っている人は多かったため、その分、回答も人それぞれでした。利益の狙い方も、短期投資や長期投資、配当、株主優待と自分に合う方法を選んでいるようです。

<2位:投資信託(19人)>

次に多かったのは投資信託でした。株式同様、「リターン」が理由に挙がっていたほか、「安定的に増やせる」「管理が楽」との意見がありました。

(1)リターンが見込める

・利益が期待できる
・大きく金額が変動するから
・まとまった金額を運用することで、リターンが大きくなるから
・低金利の時代なので、多少リスクはあっても稼げる投資信託を行っています
・預金の利率はゼロに等しいので物価上昇分程度はカバーできるようにしたい

(2)安定的に増やせる

・個別株ほどリスクがないから
・安定的な分配金が期待できるから
・ある程度安定的に資産を増やす事ができる
・長い期間で運用予定なので

(3)管理が楽

・管理が楽だから
・ほったらかしできるから楽
・プロに任せられるから
・勝手にお金が増えていくから

これら以外には、「手数料が安いから」という意見もありました。全体として、管理に時間や手間をかけず、リターンを狙いつつ長期で安定的に運用したい人が投資信託を重視しているようです。

<3位:保険(12人)>

続いて、保険が3位となりました。金融商品に「安心、リスクの低さ」を求める人は、保険を選択したようです。

・堅実である
・安心できる
・ローリスクだから
・万が一に備えて

その他にも、「貯蓄型で備えているから」との声もありました。

・掛け捨てではないから
・貯蓄型保険

他の金融商品とは異なり、利益を追求するというよりは、「必要な保障の確保や安心のため」といった位置づけで選ばれているようでした。

<4位:不動産(7人)>

不動産を最も重視している、との意見も見受けられました。

・安心だから
・インフレ対策
・リスクがほとんどないから
・毎月の賃料と値上がりが両方狙えるから
・将来お金に換えることもできるから
・駐車場にしてリスクの低い不労所得を得ることができるから

不動産の保有はハードルが高そうに思えますが、取り組まれている方が意外と多いことが印象的でした。

<5位:FX(4人)>

次に、FXが5位にランクインしました。

・初心者でも、できるから
・利子が見込めますからね
・不労所得を得たいから
・グラフを見極める眼も養われるところ

初心者でもチャレンジできる、チャートを読み解く目が養えるほか、不労所得を狙い取り組んでいるなどの意見が挙がっていました。

<6位:暗号資産(2人)>

暗号資産と答えた人は2人で、6位にランクインしました。

・上下動が激しくて儲かるので
・いつか増えることが一番期待できそうだから

新しい資産ということで未知の部分もありますが、大きな利益を期待し、保有を重視していることがうかがえました。

■金融商品を使い分け、効率的に貯蓄しよう

貯蓄1,000万円以上の世帯では、さまざまな金融商品を保有しているようです。現金のみという人もいましたが、複数の金融商品をお持ちの方も多くみられました。

貯蓄の目的に合わせて金融商品を使い分ける、いくつもの資産に分散投資しリスクを抑えるなど、効率的にお金が貯められるよう工夫してみましょう。