総合車両製作所は19日、創立10周年を迎えた記念事業のひとつとして、東急電鉄の5000系(初代)、通称「青ガエル」の先頭車両を横浜事業所で復原保存すると発表した。

  • 東急電鉄の初代5000系(1957年12月撮影。実際に保存する車両とは異なる)

東急電鉄5000系は、総合車両製作所の前身である東急車輌製造が1954~1959年に105両を製造し、当時の技術としては画期的な航空機由来の張殻構造(超軽量モノコック構造)と直角カルダン駆動台車方式を初めて量産化した鉄道車両。これにより、車両重量が1両あたり約10トンも軽量化され、その後の新幹線車両に至る日本の鉄道車両の軽量化の先駆けとなった。

復原保存を行う車両は、1956年に東急電鉄5000系「デハ5015」として新造され、1980年に長野電鉄2500系「モハ2510」に改造された後、1997年に廃車となっている。現在も長野県内にあり、製造から70年近い時を経て、生まれ故郷に里帰りを果たす。今年から来年にかけて移送・復原を行う計画としている。