その現在撮影中だというドラマは、広瀬アリスとW主演する『探偵が早すぎる~春のトリック返し祭り~』。こちらも4月期に放送される連ドラで、同クール2作同時主演という活躍ぶりを見せている。

本人としては、「撮影のスケジュールはタイトでバタバタしてますが、いつものことですので気にしてません。ワンシーンワンシーン大事にセッションするのみです。それに、『探偵』は修羅場を共にしてきた仲間との信頼がありますから」と冷静に捉えている様子。

その上で、「よくよく考えてみると、同クール主演2本ってすごいことですね! ターニングポイントになる2本なのかもしれないと、自分では感じてます。2022年を最高の2本でスタートできたことが、何よりうれしいですし、“あれ? 滝藤ってここだったっけ?”という違和感が、何か面白いことが起きるんじゃないか、という予兆に思えてワクワクします」と、充実の表情を見せた。

ちなみに、『探偵が早すぎる~春のトリック返し祭り~』で共に主演する広瀬アリスも、『恋なんて、本気でやってどうするの?』(カンテレ・フジテレビ系)と合わせて、同クール2作同時主演。「アリスばっかり注目されているので、この間『俺も主演2本だからな!』って言いました(笑)」と、広瀬に張り合ったそうだ。

  • 滝藤賢一(左)と広瀬アリス=『探偵が早すぎる~春のトリック返し祭り~』(読売テレビ・日本テレビ系 4月14日スタート、毎週木曜23:59~) (C)ytv

■世界進出も目標に「チャンスを狙っていきたい」

今作を通して、家電がいかに人々の暮らしを幸せにしているかを感じたという滝藤。特に極寒の撮影現場で、劇中で使う炊飯器でご飯を炊いて食べたところ、「温かい米が食える幸せというのを、リアルにとてつもなく感じました」と、身にしみた。

「温かい白い米が食えるって、実は当たり前じゃないんですよ。こんなに幸せなことはないんですよね」と実感したことから、「そういう小さな幸せを拾っていきたいと思いました。こうやって取材してくださるのも、ドラマの舞台挨拶ができるのも、当たり前じゃなくて、なんて幸せなんだろうって。そうやって、1つ1つ幸せを感じることで、人生を豊かにしていきたいですね」と、人生観にも影響を与えたようだ。

  • 滝藤賢一(左)と前田亜季 (C)BS松竹東急/PROTX

下積み時代を経験しているだけに、連ドラ同クール2本主演というこの状況には、格段と大きな幸せを感じるのではないかと聞いてみると、「そうですね。僕は6畳1間に奥さんと子供と3人で川の字で寝れるくらいの俳優生活ができれば幸せだと思っていたのだけれど……人間て欲深いですね。まだまだ未知なる何かを欲してますよ(笑)」と回答。

「『ドライブ・マイ・カー』アカデミー賞受賞しましたね! 世界で闘うことが夢ではないと証明してくれたと思うんです。なので、これからも変わらず、ひとつひとつの作品を丁寧に積み重ね、虎視眈々と貪欲にチャンスを狙っていきたいと思っています」と、今後の目標を見据える。

その点で、世界共通の“家電”に、日本独自の“侍”を融合させた今回の『家電侍』という作品にも、「外国の方が見たら面白がってくれそうですよね」と期待を示した。

  • (C)BS松竹東急/PROTX

●滝藤賢一
1976年生まれ、愛知県出身。98年から仲代達矢の無名塾に在籍し、舞台を中心に活動。映画『クライマーズ・ハイ』(08年)で注目を浴び、『外事警察』『龍馬伝』『あまちゃん』『半分、青い。』(NHK)、『君と世界が終わる日に』(日本テレビ)、『半沢直樹』(TBS)、『ドクターX~外科医・大門未知子~』『警視庁ひきこもり係』(テレビ朝日)、『俺のダンディズム』『バイプレイヤーズ』『コタキ兄弟と四苦八苦」(テレビ東京)、『貴族探偵』(フジテレビ)、『探偵が早すぎる』『極主夫道』(読売テレビ)などのドラマ、『踊る大捜査線』シリーズ、『許されざる者』、『るろうに剣心』シリーズなどの映画に出演。22年は4月にドラマ『家電侍』(BS松竹東急)、『探偵が早すぎる~春のトリック返し祭り~』(読売テレビ)がスタート、6月に『星新一の不思議な不思議な短編ドラマ「白い服の男」』(NHK BSプレミアム)が放送、映画『極主夫道 ザ・シネマ』の公開が控える。