全国求人情報協会は3月23日、「2021年卒 新卒者の入社後追跡調査」の結果を発表した。2021年卒新卒者を対象に、第1回調査(入社前2021年3月)および第2回調査(入社約半年後2021年11月)を実施し、入社時及び入社約半年後の就業意識の実態をまとめた。
「転職志向」だった新卒者の28.0%が「勤続志向」に
入社前調査で新卒入社予定の企業・団体等への就業意識を尋ねたところ、「転職志向」を持っていた人は約4人に1人の25.8%。一方、入社後調査で入社後約半年経過時点での就業意識を聞くと、入社前に転職志向だった人のうち28.0%が「勤続志向」に転じたものの、69.4%は転職志向または既に離職したと回答した。
入社後に感じた適職意識を調べると、「自分はこの会社で仕事をするのに向いていそうだと感じた」と答えた人は35.9%(前年37.4%)、「向いていないと感じた」は26.8%(同24.1%)。また、「向いていそうだと感じた」人の89.1%(同89.8%)が勤続志向だったのに対し、「向いていないと感じた」人の81.3%(同73.0%)は転職志向または離職しており、前年と比べて8.3ポイント増加した。
入社後における指導担当の有無をみると、「いる(いた)」人は84.9%(同88.0%)、「いない(いなかった)」人は15.1%(同12.0%)。入社後における指導担当の有無別に、適職意識についての回答をみると、指導担当がいる(いた)人では39.5%(同39.6%)が適職意識を持っていたのに対し、いない(いなかった)人では15.8%(同20.9%)にとどまった。
また、指導担当がいる人のうち、自分から「担当業務のこと以外も含めて相談している(していた)」人の55.7%(同50.8%)が適職意識を持っていることが判明。他方、「担当業務についてのみ相談している(していた)」人では21.4%(同32.7%)、「自分から相談することはない(なかった)」人では11.3%(同9.9%)と低いことがわかった。
入社前調査の調査期間は2021年3月13~31日、調査対象は民間企業・団体への就職活動を在学中に経験した全国の大学4年生・大学院2年生1,813人。入社後調査の調査期間は2021年11月1~26日、調査対象は第1回調査で「民間企業・団体等に就職する」と答えた人のうち、追跡調査に回答した720人。