アスリート、企業、ジャニーズ、ファンという各ジャンルの一流たちが、与えられたミッションに“本気”を出して挑戦する読売テレビのバラエティ特番『本気を出しちゃってもいいかしら?』(19日12:54~ ※関西ローカル)。企画した同局入社3年目の小池洋平プロデューサーは、“楽器を持たないパンクバンド”を標榜するガールズグループ・BiSHのマネージャーからテレビ局の社員となった異色の経歴の持ち主だ。

3年目でプロデューサーとしてこの企画を通すことができた背景には、マネージャー時代に受け取ったBiSHの所属事務所・WACKの渡辺淳之介代表の言葉があったという。インタビューすると、それを胸にテレビマンの道を進む小池Pの“本気”が見えてきた――。

  • BiSHマネージャー時代の読売テレビ・小池洋平プロデューサー=2016年10月8日、日比谷野外大音楽堂にて

    BiSHマネージャー時代の読売テレビ・小池洋平プロデューサー=2016年10月8日、日比谷野外大音楽堂にて

■「水の中に入っても本当にカッコいい」関西ジャニーズJr.

「僕もそうなんですが、歳をとるにつれて“本気”を出して頑張るということにためらいとか、恥じらいがある方が多いのではないかと思っていたんです。でも、本気を出して何かを実現する姿を見て、『自分も何かチャレンジしてみようかな』と思ってくれる視聴者の方が増えてくださればいいなと思い、この番組を企画しました」と狙いを語る小池P。

今回は、元日本代表選手がおかもちで中華料理をこぼさずにモーグルでゴールまで運べるのか、チロルチョコの開発担当者がご飯に合うチョコを商品化できるのか、関西ジャニーズJr.が1日でアーティスティックスイミングを習得できるのか、BiSHのファンが本人たちに関するクイズで勝てるのか、という4つの“本気”VTRが登場する。

関西ジャニーズJr.については、「先輩たちのバックで踊るダンスを数多く覚えないといけないので、結構短期間でダンスを習得しているんじゃないかと思ったんです。事務所さんに確認したら『1時間くらいでだいたい1曲覚えますよ』ということだったので、それだけの振りを覚える能力と身体能力があれば、何ができるんだろうと考えたときに、会議で一番盛り上がったのがアーティスティックスイミングでした」と種目を設定。

いざ挑戦が始まると、「陸上でやったときの振りを覚えるスピードが非常に速くて、朝からの収録で大変なんですけど、水の中に入っても本当にカッコいい姿をたくさん見せていただきました。さすがジャニーズさんだと思って、また次回があれば彼らの身体能力を生かして別のことに挑戦していただけたらうれしいですね」と手応えを語る。

  • ファンとクイズ対決を繰り広げるBiSHのモモコグミカンパニー、ハシヤスメ・アツコ、セントチヒロ・チッチ (C)ytv

BiSHについては、自身がマネージャーを務めていた経験から、「ファンの方がすごく熱狂的で、その行動力に驚いていたので、“好きな人のためなら何でもできる”ということがあるのではないかと思って考えました」と、本人たちとのクイズ対決を企画。ファン代表を選抜する予選はTwitter上で実施し、参加応募に必要なハッシュタグ「#BiSHセンター試験」を差し置いてクイズの解答が5つもトレンド入りしてしまうという予想外の事態もありながら、本戦もユニークな問題や解答で盛り上がった。

■アインシュタイン×ニューヨークの化学反応

メインMCに起用したアインシュタインとニューヨークは、共演経験は多いものの、MCとしては初タッグ。「番組全体として見たことのない座組にしたいと思ったのと、1組だけでも回しもボケもツッコミもできる人たちなのに、組み合わせることで現場が何重にも面白くなると考えました」とブッキングした。

  • ニューヨーク(左)とアインシュタイン (C)ytv

それぞれの魅力を聞くと、「アインシュタインさんは、稲田(直樹)さんの愛されるボケと河井(ゆずる)さんの嫌味のないきれいなツッコミがいいなと思っていて、月1回レギュラー出演されている『あさパラS』でも口を開けば皆が笑顔になっていく現場を見ていたので、お昼の時間帯にも合っていると思います」と分析。

一方、「ニューヨークさんは、同世代の方と一緒のときにすごくノッてる印象があって、おふたりとも爽やかで華がある中で、わりとブラックなところもあるので、アインシュタインさんと違ったエッセンスで入っていただきたいと思いました」と、理想がかなった。

河井からは「4つの制作会社が作ったと思った」とVTRの多様さを称賛するコメントも飛び出したが、小池Pは「収録が終わった後に、MCの皆さんから『楽しかったので次回以降もお願いします』と言っていただけたので、ぜひ次につなげられるように頑張っていきたいと思います」と意気込む。