俳優の役所広司、神木隆之介、トミー・リー・ジョーンズ、女優の杉咲花が出演する、サントリー食品インターナショナル・サントリーコーヒーBOSSの新CM「宇宙人ジョーンズ・オーケストラ」編が、26日から放送される。

  • サントリー食品インターナショナル・サントリーコーヒーBOSSの新CMに出演した役所広司

新CMは、トミー・リー・ジョーンズ扮する宇宙人ジョーンズが、様々な職業を転々としながら、地球を調査する「宇宙人ジョーンズの地球調査シリーズ」の第80弾。今回のジョーンズは、街の合奏団を調査対象に選んだ。

役所が指揮者を務めるその合奏団は、コロナ禍で演奏会が中止となり、個人練習を余儀なくされる。一年半の時を経て、チェロ奏者の杉咲、チューバ奏者の神木ら団員たちが再会し、久しぶりに全体練習を行う。開放的なビルの屋上で、喜びに満ちた団員たちが心を込めて演奏する曲は、ドラゴンクエストシリーズでおなじみの「序曲」。指揮をしながら、思わず感極まる役所を中心に、一人ひとりの音色やキャラクター、多彩な楽器が重ね合い、ひとつの曲が生まれる様子を目の当たりにしたジョーンズが、「この惑星には、一人では決してできないこともある」とレポートをする。役所、神木、杉咲のほかにも、合奏団員として前田吟、戸田恵子、もう中学生らがゲスト出演している。

撮影では、「宇宙人ジョーンズ・会議室」編の撮影以来、およそ半年ぶりに顔を合わせた役所、神木、杉咲。それぞれオーケストラでの役どころについて、「チューバは初めて」「私も弾いたことないです」「俺も」と、お互いに初めての経験であることを伝え合う。ひと足先に指揮のリハーサルを終えていた役所は「指揮者は難しい。演奏している人を見ていると途中でわからなくなるから、さっきもずーっと目をつぶってました(笑)」と話すと、杉咲さんと神木さんからもリラックスした笑みがこぼれ、現場は和気あいあいとした空気に包まれた。

■役所広司 杉咲花 神木隆之介インタビュー

――撮影の感想をお聞かせください。

役所:指揮者という役回りは初めてなので、本格的なことはまったくわからないんですけど、指揮者が指揮棒を動かすと同時に音楽が鳴るというのは気持ちいいんだろうなって。いつも指揮者の人は魔術師みたいだなと思っていましたから、そういう意味で今回はいい経験になりました。

杉咲:今回はチェロを演奏させていただいたのですが、初めての経験だったので緊張しました。実際に演奏するシーンではプロの方々の演奏をバックに、私も一緒に弾いていたので、気分が高揚していく感覚があって、音楽の力ってすごいなと感じました。

神木:初めてチューバという楽器に触れて、吹く描写があるんですけど、先生に教えていただいて、なんとなく音は出るようになりました。難しかったけど、貴重な体験でしたね。チューバ自体デカくて、肺活量とかすごいんだろうなと思いながら吹いていました。

――うまく演奏してみたい楽器は?

役所:やっぱりピアノを自在に弾けるようになると楽しいんだろうなと。以前、ピアノを弾く役があって、ずいぶん練習したりもしましたけど、うまく弾けるといいなと思います。

杉咲:弓を使って演奏する経験が初めてで、本当に素人なので、きっとひどい音だったと思うのですが、音が出た時はとても感動して、チェロをもっと弾けるようになったら楽しいだろうなと思いました。

神木:人生の中でもしあるひとつの楽器をパーフェクトに、プロ並みに弾くことができるとしたら、僕はピアノが弾きたいです。楽譜も読めないんですけど、中学の3年生の時に出演したドラマで、「乙女の祈り」という曲を一ヶ月半で覚えなきゃいけなくて。それが人生で絶対忘れられない貴重な経験でしたし、やっぱり練習が大変でしたね。あと、アニメが好きなんですけど、動画でアニソンをピアノで弾く方がいらっしゃって、「いいなー、こんだけ自分の好きな曲を自由に弾けるようになったら、どんだけ気持ちいいんだろうな」と思いながら、よく見ています。

――この一年を振り返って、「一人ではなく、みんながいるからできた」と実感したことは?

役所:今年は去年中断したり、延期したりした作品を紹介しているところですが、僕たちの仕事は本当に一人じゃできない仕事なんですよね。一年半経って、また作り始めた時、つくづく一人じゃできなくて、元気にみんなが集まれたことで仕事ができてるなと実感しました。

杉咲:撮影する時はいつも感じますね。今回もチェロの演奏は初めてだったので、先生に演奏できる人のような動きを細かく教えていただくことで、出来上がっているのかなと思います。

神木:僕の中で大きかったのは、出演した「コントが始まる」というドラマですね。今まで同世代の93年生まれの方たちと、大人数で共演したことがなかったので、貴重な経験でしたし、他のみんなはこういう風に仕事や芝居に向き合って、生きてきたんだなということを目の当たりにしました。そういう意味で、人生ですごく刺激を受けた作品に出会えた今年は、とても幸せな年だったと思います。

――2021年の個人的な重大ニュース第1位は?

役所:仕事がらみで練習をずっと続けてきた陶芸ですね。陶芸は土をこねるところからずいぶん練習しましたけど、ちょっと面白いんですよね。ハマりそうな雰囲気があります。

杉咲:運動が苦手なのですが、自粛期間ですし、仕事で夜遅くに帰ってくることも多いので、ウォーキングマシンを買って毎日ウォーキングしているのが、重大ニュースだったと思います。

神木:ゲームが好きなんですけど、今年デュアルスクリーンにしたんですよ。めっちゃ便利ですね。すごい衝撃を受けました。今までは音楽を流しながらゲームを楽しむ時、Alt Tabを押して一回曲を再生して、また戻ったりしていたんですけど、今はゲームと音楽が同時に流れるんですよ。しかも、左でゲームを維持しつつ、右で次のクエストはどこの場所かなとか、どうやって攻略すればいいのかなとか調べられるんですよね。それをリアルタイムでできる快適さは衝撃でした。

――今年やり残したことで、年末にやりたいことは?

役所:練習用の土の塊を自宅に持ってきて、ろくろで練習していたんですけど、その塊があと2袋残ってるんですよ。練習用に作ったものは焼いてもらったりしているので、その2袋で今年中に何か器を完成させたいと思っています。

杉咲::やはり大掃除でしょうか。今年は例年以上に力を入れて隅々まで掃除したいなと思っています。特にベランダの窓をちゃんとやりたいですね。

神木:やり残したことはほぼないんですけど、たぶん僕の部屋はまだ汚いはずなんですよ(笑)。なので、年末の大掃除でしょうね。新年を迎えるに当たって、ちょっとだけきれいにしたいという思いがあって。片付けが下手くそなんですけど、絶対やんなきゃいけないですね。

―――2022年の抱負や挑戦したいことは?

役所:陶芸の道具があるので、先生のところへ行って本格的に習いたいなと思って。撮影が終わっちゃうと、フッと抜けるかもしれないけど、今のところこれはいい趣味だなと思ってます。

杉咲:自然に触れながらのんびりしたいと思います。今年は結構慌ただしい一年だったので、少し気を抜いて、ちょっと遠くに行って落ち着く時間を作りたいです。

神木:来年もう29歳なんですよね。心はまだ高校生だと思って過ごしているので、29歳らしい落ち着き具合を習得していきたいと思います。どっかで自覚するのかな。それも楽しみですね。

――視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。

役所:どうか健康に気をつけて、なんとかこのコロナ禍を一緒に乗り切っていきましょう。皆さんの健康を祈っています。CMを楽しんでください。

杉咲:今回はシンプルに、みんなで力を合わせて、そばに誰かがいる喜びを感じられるCMになっていると思うので、そのあたたかさを感じ取っていただけたらうれしいなと思います。

神木:肌寒くなっている年末に、どこか心が温まる、ホッとするようなCMになれたらいいなと思います。体調に気をつけて良い年末を、そして、良い新年をお迎えください