秋も深まった11月下旬、コールマン主催のキャンプイベント「ザ コールマンキャンプ 2021」が開催された。さまざまなコンテンツが用意され、ベテランキャンパーもビギナーキャンパーもたっぷりと楽しめる3日間。毎回応募者多数で抽選となるほど大人気のこのイベントの魅力を探ってきた。
■会場の様子
まずは会場全体の様子から。
3回目となる今年は、昨年に引き続き、茨城県の涸沼自然公園キャンプ場にて開催された。涸沼のほとりに位置し、豊かな自然に囲まれた会場内は、赤や黄に紅葉した木々から秋の深まりを感じることができる。感染対策のため参加人数は150組・550名程度で、参加者同士ゆったりとした距離感で過ごすことができた。
テントエリアはオートサイトとフリーサイトに分かれていて、いろんなテントのレイアウトを見て回るだけでも楽しい。もちろんコールマン以外のテントでもOKだ。
さまざまなコンテンツやレクリエーションが用意されているものの、それらを回って楽しむもよし、何もせずにゆったりと過ごすもよし。コールマンキャンプだからといって気負うことなく、自分のペースで過ごすことができる空気が流れていた。
次に、「遊ぶ」「食べる」「知る」の3つのテーマに分けて「コールマンキャンプ」の内容を紹介していこう。
■遊ぶ
まずはアウトドアの醍醐味、「遊び」の体験コンテンツから。
冒険トレック
登山家の戸高雅史氏が主宰する野外学校「FOS」による、涸沼自然公園の散策ツアー。長靴を履き、子どもたちはヘルメットをかぶって冒険に出かける。
もちろん長靴やヘルメットなしでも歩ける自然公園だが、このトレックではあえて沢の中を歩いたり、道なき道をかき分けて急な斜面を登ったりと、まさに冒険のようなコースで進んでいく。
子どもたちは途中、キレイな色の葉っぱや面白い形の石を見つけては、最初に配布された「宝物入れ」にコレクション。戸高さんやスタッフは、子どもたちの「あっちに行ってみたい! 」という何気ない一言にも耳を傾け、「この葉っぱなんだろう? 」という小さな疑問にも丁寧に答えてくれる。
途中休憩を挟みながら約1時間半のコースを終了すると、大人はヘトヘト。初対面の子どもたちはこのトレックの間ですっかり仲良くなっていた。
アクティビティでは、このほかに四万十塾主催のカヌー体験も人気だった。
子どもたちがステージに熱狂
会場内にはステージが設置されていて、さまざまなアーティストのパフォーマンスやトークライブが行われる。
その中でとくに盛り上がりを見せたのが、DJ JETMANによる「KIDS DISCO」だ。「子どものディスコ? 」と不思議に思い向かってみると、本当にDJブースが。
保育園園長を務めながら、全国の音楽フェスでキッズエリアのプロデュースなども行うMASARI先生とDJ JETMAN3号が登場し、童謡や「エビカニクス」などの音楽を流しながら盛り上げていく。
はじめは遠巻きに見ていた子どもたちもだんだんとステージに近づいていき、最後のほうは汗をかいて熱狂していた。
みんなでラジオ体操
もうひとつ、ステージでのコンテンツで印象に残っているのが、2日目と3日目の朝に行われたラジオ体操だ。
朝9時になると、「ラジオ体操が始まります」とステージからアナウンスが聞こえてくる。するとどこからともなく、会場から人が集まってきた。眠そうな人もいれば、すでに早朝のアクティビティを体験し終えた人も。
そして大人も子どもも、参加者も関係者も、みんなで一緒にラジオ体操をするのだ。
筆者も何年かぶりにラジオ体操をやってみたが、やはり朝しっかりと体のあちこちを動かしてエンジンをかけるのはいいもので、とても心地いい時間だった。
■食べる
美味しいフードやドリンク
会場内にはフードやドリンクのお店も出店している。
ハーブやスパイスを使った料理を提供する「2-3-4SHIOKUDO」では、ルーローハンやカレー、フォーなどを販売。少し肌寒かったこともあり、スパイスがきいた温かい料理は体に沁みる美味しさだった。
その隣には、品川のレストラン「T.Y.HARBOR」の移動型店舗「EL CAMION」が。クラフトビールやコーヒーなどのドリンクのほか、コールマンとコラボしたオリジナルのBBQパッケージも販売していた。
こちらのパッケージはオンラインサイトでも購入が可能だ。
茨城町マルシェ
2日目と3日目の朝8時半からの、地元茨城の食材が並ぶマルシェも盛況だった。
さつまいもの詰め放題や地元でとれた野菜、お米、納豆などが購入でき、茨城町の食の魅力をアピールした。
■知る
大人向けワークショップ
会場内では、さまざまなワークショップも開催されている。
「BBQマスターズアカデミー」では、ジャパンBBQカレッジ代表のBBQプロフェッサーさかき氏が、縄文時代のメニューを再現し解説した。
吉祥寺のラムバー「SCREW DRIVER」のバーテンダーによるラムパンチ作りのワークショップは、自分好みの配合でスパイスを組み合わせてオリジナルのラムパンチを作っていく大人のお楽しみだ。
子ども向けワークショップ
全国の音楽フェスなどでプロデュースを行う子育て支援団体「SMILEKIDS GROUP」は、コルクボードに好きな色でロゴを印字したり、キャンドルホルダーが作成できるワークショップを展開。子どもたちは思い思いの色でカラフルなコルクボードを作っていた。
快適生活研究家田中ケン率いる「TEAMoutside」によるクライミングウォール、スラックラインなどが楽しめるプレイスペースでは、風車に絵を描けるワークショップも。あちこちのテントでこの風車が飾られていた。
その他、コールマン製品のアウトレットショップや、コールマンスタッフによるキャンパーズサポートなどのブースもあり、ビギナーでも安心して参加ができるようになっている。
ベテランキャンパーもビギナーキャンパーも、子どもも大人も、自然の中で思い思いの時間を過ごせる3日間。「ザ コールマンキャンプ」で贅沢な時間を堪能することができた。