映画『真夜中乙女戦争』(2022年1月21日公開)の完成披露試写会が13日に都内で行われ、永瀬廉、池田エライザ、柄本佑、二宮健が登場した。
同作は10代・20代を中心に圧倒的支持を受け、Amazonでは日本文学カテゴリでベストセラー1位を獲得した作家・Fによる初の小説の実写化作。上京し東京で一人暮らしを始めた大学生の“私”(永瀬)は、「かくれんぼサークル」で出会った冷酷で凛々しく聡明な“先輩”(池田エライザ)に惹かれつつも鬱屈とした日々を過ごしていたが、人の心を一瞬で掌握してしまう不思議な男“黒服”(柄本佑)と出会ったことで状況は一変。廃墟に作った映画館で映画を見ては他愛のない悪戯を繰り返す2人だったが、ささやかだった叛逆は徐々に過激さを増していき、全ての退屈を破壊する“真夜中乙女戦争=東京破壊計画”に着手する。
今回はTOHOシネマズ 六本木ヒルズで有観客の完成披露試写会が行われ、オフィシャルレポートが到着した。
オフィシャルレポート
ついに観客へ届けられる日を迎え、永瀬は「この映画を観て皆さんがどう感じるのか、皆さんの反応が楽しみです! ゆっくりご覧ください!」、池田は「衝撃とかトラウマ以上の“希望”を与えることができる映画だと思います。ちょうど年末ですし、ポジティブに来年を迎えられるような気持ちになっていただけたら嬉しいです」、柄本は「今観てくださっている皆さんに懸かっています!ぜひこの作品を一緒に盛り上げていただけたら嬉しいです!」、監督は「撮影延期もあったので、こうして今舞台に立っていることが嬉しいです。とてもワクワクしています」とそれぞれ思い思いにコメントした。
3人とも個性的な役を演じたことから本作の役作りについて、永瀬は「結構、監督に相談して話し合いました。監督と一緒に作っていった感覚があります」と明かすと、監督も「永瀬さんとは細かいところも共有しながら作っていきました。永瀬さんとは心中するような想いで挑みました」と振り返る。また、「実際演じる中で“私”が引っ張られる部分を感じたので、“先輩”と“黒服”の存在も大きかったです」と池田と柄本に感謝を述べる永瀬。池田は「“正義に生きる女性=先輩”を、男性からみた女性像だけでなく多角的に演じたかったので、台本を何度も改訂している段階で厳しくいろんな意見を出させていただきました。思っていた以上にたくさん反映してくださっていて、作る段階から携われて有難かったです」と想いを語った。柄本は「監督とはクランクインする前日まで電話で話していました。“黒服”は黒い服を着ているけど、スピリットが黒いだけで、黒い服が好きなわけではない(笑)。どう演じるか、結構話し合わせていただきました」とそれぞれ監督と密にやり取りしながら役を作っていたことを明かした。監督自身は「皆とディスカッションしながら作れたので、事前にそういう時間を持てたのが現場の信頼関係に繋がったと思います。心強かったです」と役作りだけでなく、監督と役者の関係性も深まり作品のクオリティが高まったと感謝を述べた。
永瀬演じる主人公“私”が、池田演じる“先輩”や柄本演じる“黒服”に大きく影響され、退屈だった毎日が少しずつ変わっていくストーリーに絡めて、“先輩”や“黒服”のような影響を与えてくれた方を尋ねられると、永瀬は「僕の人生自体を変えてくれたのは、ジャニー喜多川氏です。僕を中学1年生で見つけてくださって、最後までお仕事に呼んでいただいて、仕事へのやりがいを見つけることができました。たくさん感謝もしていますし、尊敬の気持ちがあります」、池田は「人生で大きく変化することってあまりないと思うのですが、明確に感じるのは中学1年の時です。雑誌ニコラのモデルになる時にたくさん面接して今の事務所の方にお会いして、当時どう努力したらいいのかわからなかったのですが、ノウハウを教えてくださって成長を促してくださる方に出会えた。今もお互い変化し合う関係を築けています」、柄本は「たくさんいらっしゃるのですが、一番は妻との出会い。お互いに大きい選択をして、いい影響を与え合えていると実感があります」と少し照れながらも答えると、永瀬が「お子さんの写真を見せてくださる時の柄本さんの笑顔が可愛いんです(笑)。お話を聞く中でこうした一面を知れるのが嬉しいです」と明かす。監督は「大学時代に知り合った方々と、まさにこの作品で再会できたのでそういった意味で忘れられない作品になりました。自分のスタイルを分かち合うことができて、僕にとっての“黒服”が現場にたくさんいました」と感慨深く答えた。
また、クライマックスでは“私”が「東京破壊計画」と「たったひとつの恋」の二択しか選べないという状況に陥ることから、“選ばなければいけない”という立場の場合どのような選択をするか究極な問いを尋ねられると、永瀬は「恋です」と即答。池田も「“東京破壊”は良くないですからね……恋じゃないですか?」、柄本も「破壊はちょっと……」と考える余地なく回答し、最後に監督も「恋ですね」と全員“恋”と迷わずに選択した。
最後、監督は「この時代にこの作品を公開できることに意義を感じています。観終わった後にいっぱい話したくなると思うので、ぜひいっぱいお話してください! ちょっとでも心が軽くなったり、勇気が宿ることを祈っています」とコメント。永瀬は「皆さんそれぞれ違う悩みを抱えて生きていると思います。その悩みのどれか一つだけでも軽くなったり、何か挑む時に背中を押すことができる映画だと思います。全身全霊で作った作品なので、映画を観て感じたことをぜひ共有してほしいですし、ぜひお力添えいただけると嬉しいです!」と熱い想いとともにイベントを締めくくった。