ビズリーチが運営する「HRMOS WorkTech研究所」は12月2日、企業の人事担当者を対象に実施したリモートワークにおける人事評価の問題点に関するアンケート調査結果を発表した。これによると、リモートワーク実施企業の47%で人事評価において「新たに発生した」「既存の問題が拡大した」という。

  • リモートワークによる人事評価の問題発生の有無 資料:ビズリーチ

同調査は、同社がビズリーチを利用している人事担当者を対象として10月4日から28日にかけて実施したもので、有効回答者数は316人。

リモートワークの実施による人事評価への影響を尋ねたところ、実施企業の47%が人事評価における問題が新たに発生、または既存の問題が拡大したと回答した。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に伴い多くの企業でリモートワークへの移行が進んだが、今後の働き方の変化に合わせて人事評価や従業員間のコミュニケーションのあり方についても対応が必要になると同研究所は指摘する。

  • リモートワークで新たに発生した問題(複数回答) 資料:ビズリーチ

リモートワークにより新たに発生した問題を具体的に聞くと、「チームでのコミュニケーション状況の把握・評価ができない」との回答が65.8%に上り、「モチベーションや感情といった業務外の面の把握・評価ができない」が57.3%で続いた。

多くの企業では実績や成果に加えて、コミュニケーション状況やモチベーションなど、定性的な観点を踏まえた人事評価を行っていると同研究所は推測している。リモートワークにより従業員同士や上司・部下間の対面でのコミュニケーションが減る中で、定性的な情報の把握や評価が困難だと多くの企業が感じている実状が浮かび上がった形だ。

  • リモートワークで拡大した既存の問題(複数回答) 資料:ビズリーチ

リモートワークにより拡大した既存の人事評価の問題点としては、「評価者による評価のばらつき」(48.2%)と「評価基準があいまい」(45.5%)が多い。

リモートワーク下では実績や成果以外の情報を把握することが難しくなるため、評価者による評価のばらつきやあいまいさが問題として拡大したと同研究所は推測している。また、従業員の間接的な貢献やモチベーションをいかに把握するか、コミュニケーションの工夫が必要となるため、評価者がリモートワーク下でのコミュニケーションに秀でていなければ、人事評価の難度は上がるとも指摘している。

同研究所の友部博教所長は、「リモートワーク下で発生する人事評価の問題点を解決するために、『リモートワークがよいのか、オフィス勤務がよいのか』という働き方についてのみ議論するのではなく、どのようにすれば従業員1人1人の状況を把握した上で適切に評価を行えるかを考えることが重要だと考えます」とコメントしている。