リンクトイン・ジャパンは10月28日、「働き方の未来に関する調査」の結果を発表した。調査は7月〜9月、世界4カ国(オーストラリア、インド、日本、シンガポール)の経営層2,269名、および世界15地域で働く従業員1万5,299名(うち日本1,020名)を対象にオンラインで行われた。
日本で働く人たちに、「完全なオフィス出社」「完全な在宅勤務」「オフィス出社と在宅勤務の組み合わせ(ハイブリッド型)」のどの働き方がいいかを聞いたところ、50%が「ハイブリッド型」を選択。
在宅勤務を続ける理由を聞くと、「通勤を避けること」(49%)、「ワークライフバランスの維持」(39%)、「在宅勤務はメンタルへするによい」(24%)が上位に。
一方、経営層の側では、今よりも働き方の柔軟性を与えることは仕事にプラスの影響を与えると考えている人が多く(65%)、具体的には、「ワークライフバランスの向上」(54%)、「仕事に対するモチベーションと生産性の向上」(38%)、「自主性の向上」(35%)といった利点があがった。
続いて、コロナ禍の間に逃してしまった仕事の機会を尋ねたところ、「社内の同僚との付き合い」が最も多く48%。次いで、「社内の人的ネットワークの構築」(45%)、「社内での直接のコラボレーション」(41%)、「社内の経験と雰囲気」(40%)と続き、5位の「社内の会話を聞く」(38%)という項目では、ドイツやインドという国では35%、それ以外の国ではさらに低い結果となった。
一方経営者側からは、柔軟性の向上により感じる懸念点として、「仕事の質が下がる」「従業員間のコラボレーションが少なくなる」(ともに25%)という声が多くあがった。さらに、日本の経営者の21%が、従業員がバラバラに働くことに対して不安を感じており、これはオーストラリア(8%)、インド(4%)、シンガポール(11%)と比較すると、アジア太平洋地域で最も高い数字に。
こうした状況を改善するためか、今後半年でのビジネス上の重要事項を聞いた際、柔軟な働き方の下で従業員のコラボレーションと生産性を高めるためのトレーニングコースの導入を検討している経営者は、46%にのぼった。