アドビが9月16日に発表した「未来の働き方に関するグローバル調査」によると、日本でオフィス勤務よりテレワークの方が仕事がはかどると答えたのは42.8%と、グローバル平均の69.1%より低く、調査対象7カ国中最も低い結果となったことが分かった。
同調査は、従業員数1000名以上の企業に勤める男女計3404名を対象に、日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、オーストラリア、ニュージーランドの7カ国にて、インターネットで実施したもの。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響でテレワークを導入する企業が増える中、「テレワークによってワークライフバランスは向上したか」の問いに対して、グローバル平均で85.5%、日本でも73.0%が「向上した」と回答。
一方で、「オフィス勤務よりテレワークの方が仕事がはかどるか」の質問には、グローバル平均で約7割が「そう思う(69.1%)」と答えたのに対し、日本で「そう思う」と回答したのは7カ国中最も低い42.8%にとどまった。このことから、日本の従業員はテレワーク環境でオフィスほど仕事を効率的に行えていないと推定される。
また、全体の業務時間の中で雑務にかける時間の割合については、7カ国の中で日本が最も多いことが判明した。
そこで同調査では、作業効率化のためにデジタルツールを導入してほしいタスクを質問した。その結果、日本では1位「紙文書の作成・確認作業( 71.0%)」、2位「ファイル管理(70.6%)」、3位「ファイル検索(62.6%)」という結果となった。
アドビ マーケティング本部バイスプレジデントの秋田夏実氏は、「ワークライフバランスの向上は、持続可能な働き方を実現する上で非常に重要。オフィスで働くのと同じようにテレワークで仕事を効率的に行うには、クラウドサービスや電子サインなどのデジタルツールを導入し、オフィスでしかできない紙を使った業務をなくすことが必要だ」とコメントしている。