手紙や書類、荷物などを送るのに欠かせない郵便サービス。その郵便サービスが、2021年10月から変更されることをご存知でしょうか。たとえば、普通郵便の土曜配達が休止され、一部の郵便物の到着が遅くなるのです。そのほか、複数のサービス内容に、変更が予定されています。10月からの郵便サービスはどのように変わるのか、詳細をまとめました。

  • 10月から郵便サービスが一部変更に。詳細をチェック!

    2021年10月から郵便サービスが一部変更に。詳細をチェック!

■郵便サービスの変更点は?

2021年10月から、郵便サービスの一部が変更となります。これは、昨年公布された改正郵便法に伴うもので、具体的には、以下の4点が変わる予定です。

1.土曜日の配達休止

10月2日(土)から、普通扱いの郵便物(手紙やはがき)・ゆうメールの土曜日配達が休止されます(特定記録とするものも含む(※1)。普通扱いの郵便物・ゆうメールとは、書留や速達などのオプションサービス(特殊取扱)を付加しないもののことです。

また、スマートレターや電子郵便(Webレターやコンピュータ郵便)、外国から届く国際郵便(通常郵便物、国際eパケットライト(※1)も土曜日配達が休止となります。

  • 土曜日の配達休止対象サービス(日本郵便公式サイトを参考に作成)

    土曜日の配達休止対象サービス(日本郵便公式サイトを参考に作成)

これにより、2にて解説する「お届け日数の繰り下げ」とあわせて、特に、木曜日または金曜日に差し出した郵便物の到着に、大きな遅れが生じる可能性があります。

(※1)お届け日数は変更しないが、土曜日配達の休止に伴い、現在土曜日に届けているものは、月曜日の届けとなる。

2.お届け日数の繰り下げ

普通扱いの郵便物・ゆうメールのお届け日数が、10月から1日程度段階的に繰り下げられます。現在、おおむね17時まで(※2)の差し出しで翌日配達の地域宛については、ここから1日程度遅れて到着となるのです。

たとえば、これまで火曜日に差し出して水曜日に到着していた郵便物は、サービス変更後、木曜日に到着します。気を付けたいのは、木曜日に差し出して金曜日に届いていた郵便物が、今後は、翌週月曜日の到着になるということです(+3日)。同様に、金曜日に差し出して土曜日に届いていた郵便物も、翌週月曜日の到着に変更されます(+2日)。これは、1で解説した通り、土曜配達が休止となるためです。

また、現在、おおむね17時まで(※2)の差し出しで翌々日配達の地域宛についても、ここから1日程度遅れて到着となります。特に大きな遅れとなるのは、差し出し日が水曜日と木曜日の場合です。これまで、水曜日に差し出して翌々日の金曜日に到着していた、または、木曜日に差し出して翌々日の土曜日に到着していた郵便物は、今後、翌週月曜日の到着となります(+3日、+2日)。

ただし、お届け日数の繰り下げは段階的となるため、10月から遅れが生じるのは、以下の曜日に差し出した郵便物です。

<翌日配達の地域宛>

  • 翌日配達の地域宛のお届け日数繰り下げ(日本郵便公式サイトを参考に作成)

    翌日配達の地域宛のお届け日数繰り下げ(日本郵便公式サイトを参考に作成)

・金曜日(+2日)
・日曜日(+1日)

<翌々日配達の地域宛>

  • 翌々日配達の地域宛のお届け日数繰り下げ(日本郵便公式サイトを参考に作成)

    翌々日配達の地域宛のお届け日数繰り下げ(日本郵便公式サイトを参考に作成)

・木曜日(+2日)
・土曜日(+1日)

その他の曜日については、2022年1月以降、段階的に繰り下げられます。

なお、以下のサービスについては、引き続き、土曜日、日曜日および休日も配達し、お届け日数に変更はありません。

・ゆうパック
・ゆうパケット
・クリックポスト
・レターパックプラス
・レターパックライト
・レタックス
・速達
・書留
・簡易書留
・代金引換 など

(※2)土曜、日曜および休日では、差出締切時刻が異なる場合がある。

3.特殊取扱料金の変更

特殊取扱料金の変更も、2点あります。

(1)速達料金の引き下げ

郵便の速達料金が変更となり、10月1日(金)引受分から、1割程度引き下げられます。重量ごとの速達料金は、以下の通りとなります。

・250gまで 290円→260円
・1㎏まで 390円→350円
・4㎏まで 660円→600円

なお、新料金に対応する260円普通切手が9月1日(水)に発行されています。また、旧料金となる290円普通切手は、9月1日(水)~10月31日(日)の間、交換手数料無料で他の郵便切手類と交換ができます。

(2)配達日指定料金区分の変更

普通郵便の土曜日配達が休止されることに伴い、10月1日(金)以降は、以下のように配達日指定料金区分が変更となります。

・月曜日~金曜日(※3) 32円→32円(変更なし)
・土曜日(※3) 32円→210円
・日曜日・休日 210円→210円(変更なし)

(※3)休日を除く

4.郵便区内特別郵便物の差出条件の変更

「郵便区内特別郵便物」とは、同一差出人から差し出される定形郵便または定形外郵便で、同時に100通以上差し出す等の条件を満たし、同一の郵便区内のみでその引き受けおよび配達を行うことにより、割安料金で利用できます。

郵便物の配達を受け持つ「配達局」に差し出すことも条件でしたが、郵便法改正に伴い、10月からはこれまでの差出局に加え、その郵便物の配達局を受け持つ「地域区分局」に差し出すことができるようになりました。

郵便区内特別郵便物は、差し出しの通数、方法などによって料金が異なり、特別料金(1)~(4)の4種類の料金に区別されています。今回の郵便法改正により、2段階に分けて差出局が追加され、まず、2021年10月1日(金)より特別料金(1)(2)が地域区分局に差し出し可能となります。2022年4月1日(金)からは、特別料金(3)(4)についても地域区分局に差し出しできるようになります。

■郵便サービスの変更点をよく確認しよう

10月から変更となるのは、一部の郵便サービスのみ。しかし、普段からよく利用する人は、変更点をよく確認しておきましょう。特に、普通郵便は、1日以上到着が遅れる可能性がありますので、余裕のある差し出しが必要となりそうですね。

参考:日本郵便「2021年10月から郵便物(手紙・はがき)・ゆうメールのサービスを一部変更します。」