ビジネスシーンで何気なく使うことの多い「光栄です」という言葉。正しい用法で使えているでしょうか?

この記事では「光栄です」の意味や読み方はもちろん、正しい使い方や例文をまとめました。また、類語や対義語、英語表現も紹介しているので、ビジネスシーンで使うときの参考にしてみてください。

  • 光栄ですとは

    「光栄です」の意味や使い方を知りましょう

「光栄です」の意味と読み方とは

「光栄です」の意味や読み方を紹介します。自分が普段使っている意味が正しいのかどうかチェックしてみましょう。

「光栄です」の意味は「名誉に思うこと」

「光栄です」は「名誉に思うこと」「誇りに思うこと」という意味があります。「光栄」という言葉は「名誉」「栄誉」「名声」と同じ意味です。

自分の仕事や成果が認められたときや褒められたとき、または名誉のある人に会ったときに使うことが多く、喜びや感謝の気持ちを伝える手段ともいえるでしょう。

「光栄です」の読み方は「こうえいです」

「光栄です」は「こうえいです」と読みます。「光」にはいくつか意味がありますが、ここでは「輝かしいこと、誉れ(ほまれ)」という意味です。「栄」もここでは同様に、「誉れ、名誉」という意味で使われています。

「光栄です」のビジネスシーンでの使い方と注意点

「光栄です」は、実際にビジネスシーンにおいてどのようなときに使えるのでしょうか。使い方や注意点も併せて紹介します。

  • 「光栄です」を使うときの注意点

    「光栄です」の使い方を解説します

目上の人に喜びを伝えるとき

「光栄です」は仕事の成果を褒められたり受賞したりしたときに、自分の嬉しい気持ちを表現するのに使います。特に目上の人に褒められたときの返事に「光栄です」を使うといいでしょう。

嬉しい気持ちの代わりに使うとき

「光栄です」には「嬉しい」というニュアンスも含まれています。ビジネスの現場では「嬉しいです」という表現は稚拙に感じられることもあるため、代わりに「光栄です」を使うようにしましょう。

喜びを強調したいとき

「嬉しい」という言葉だけでは喜びを表現できないときに、「光栄です」と返すことで喜びの気持ちを強調できます。「大変光栄です」「光栄の至りです」という表現を使うことで、喜びの気持ちを強調して伝えることができるでしょう。

「お会いできて光栄です」は「会えて嬉しいです」ではない

「光栄です」は嬉しい気持ちの代わりに使うことができます。しかし自分より目上の人に会ったときの「お会いできて光栄です」の意味は「会えて嬉しい」ではありません。

この場合の「光栄です」は「会えること自体が名誉に感じる」という意味で使います。なお名誉ある人や著名人に会ったときに使うのが自然なので、単純に目上の人に会ったときに使う表現としてはふさわしくありません。

「光栄です」の前後に敬語表現(謙譲語)を入れるとより丁寧な印象に

「光栄です」は基本的に目上の人に対して使う言葉ですが、「光栄です」という言葉自体は敬語表現ではないので、「光栄です」が含まれる一文に敬語表現を入れるといいでしょう。

例えば「名誉ある賞をもらえて光栄です」という文の場合は、「名誉ある賞をいただけて光栄です」というように、「もらう」を謙譲語の「いただく」に言い換えるのが一般的です。また、「思う」の謙譲語である「存ずる」を用いた「光栄に存じます」というフレーズもよく使われます。

目下の人に使うと不自然

「光栄です」は基本的に目上の人に対して使う言葉です。目下の人に使うこともできますが、文脈によっては不自然になるので注意しましょう。特に「お会いできて光栄です」は尊敬できる立場の人物に対して使うので、目下の人に使うと違和感があります。

「光栄です」の例文

例文を参考に、使い方のイメージをとらえましょう。

「お褒めの言葉をいただき、身に余る光栄です」

目上の人に褒めてもらったときに使えるフレーズです。「身に余る」とは、自分の身分や業績に対して、処遇が過分であること、という意味の言葉です。「身に余る」を使うことによって、喜びとともに、恐れ多いという気持ちを表現できます。

「お役に立てて光栄でございます」

相手の要望に応えたり手助けをしたりした際に、お礼を言われたら、「お役に立てて光栄でございます」「お役に立てて光栄です」と返すといいでしょう。相手の役に立てたことが名誉である、うれしい、という意味のフレーズです。

「○○様にお会いできて光栄に存じます」

誰かと初めて会う際に使用できるフレーズです。「あなたに会えて名誉に思います」という意味です。「存じます」を用いることで謙譲表現になります。

「光栄です」の類語・言い換え表現

「光栄です」とよく似ている表現をまとめました。「光栄です」では少々硬い表現に感じられるときや、手放しでは喜べないけれど感謝を述べたいときなどに言い換えるといいでしょう。

  • 「光栄です」の類義語

    「光栄です」の類語表現も覚えておきましょう

恐縮です

「恐縮です」はしてもらったことに対し、謙遜の気持ちがあるときに使う表現です。「光栄です」は何かをしてもらって「名誉に感じる」という意味がありますが、「恐縮です」は何かをしてもらったときに「そこまでしてもらって申し訳ない」というニュアンスを含んでいます。

「恐縮」は身も「縮む」ほど「恐れ入る」ことを意味します。相手の行為に対して申し訳ない気持ちがある一方で感謝を述べたいというとき、「恐縮です」を使うようにしましょう。

ありがとうございます

「感謝の気持ちを表す」という共通点において、「ありがとうございます」も「光栄です」の類語といえます。「ありがとうございます」はシンプルに感謝の気持ちを述べる言葉なので、「光栄です」のように「名誉に感じる気持ち」は含まれていません。

「ありがとうございます」だけでは伝わらない、というときは「光栄です」を組み合わせるか、「嬉しい限りです」といった言葉をプラスするといいでしょう。

幸いです

「幸いです」は「~していただけると嬉しいです」というニュアンスを含んでいるため、嬉しい気持ちを表す「光栄です」の類語です。

しかし「光栄です」は名誉に感じて「嬉しい」である一方、「幸いです」はこちらからお願いしている立場で、してもらえたら「嬉しい」という点で、立ち位置が若干異なるので注意しましょう。

文脈の特徴としては「~だと幸いです」「~でしたら幸いです」というように、前に仮定表現が入るのが特徴です。

幸甚に存じます

「幸甚に存じます」の「幸甚」は「こうじん」と読みます。「とても幸せです」という意味の謙譲語で、ビジネスシーンでも目上の人に対して使うのが一般的です。

「幸いに存じます」とほぼ同じ意味ですが、「幸甚に存じます」のほうがより硬い言い回しとなります。「光栄です」のように褒められて名誉に思うときなどの他、こちらからお願いしたいときにも使うことができる幅広い表現です。

「名誉」「栄誉」

なお「光栄」の類語にあたる言葉としては、「名誉」「栄誉」があげられます。「名誉」は認められた自分の功績、栄誉に対してすばらしいと思うこと、「栄誉」はその人の功績そのものの意味です。「光栄」はどちらの意味も含むので、うまく使い分けるようにしましょう。

「光栄」の対義語は「屈辱」「恥辱」など

「光栄」の対義語は「名誉」「名声」などの反対の意味を持つ、「屈辱」「恥辱」といった名誉を傷つける行為があげられます。また「無念」「不名誉」といった言葉も対義語です。

「光栄です」の英語表現

「光栄です」を英語で表現するときの言い回しを紹介します。海外の方に褒められたときや外資系企業で褒められる機会があったときなどのために、簡単なフレーズだけでも覚えておきましょう。

  • 「光栄です」の英語表現

    「光栄です」は直訳すると「I'm honored」です

直訳は「honor」、カジュアルにしたいなら「delight」

「光栄です」を直訳すると「honor(光栄、名誉)」です。「I'm honored」「It is an honor」といった使い方をします。ただしこの表現はあくまでも直訳なので、ニュアンスの異なる表現をしたいときは、そのときの心情に近い単語の受け身表現を使うのが一般的です。

例えばカジュアルな表現にしたいときは「I am delighted(delight=喜ばせる)」、謙遜しているというニュアンスを伝えたいときは「I'm flattered(flatter=ほめる、お世辞を言う)」などを使うといいでしょう。

より柔らかい表現として「pleasure」

「光栄です」の英語表現でより柔らかい印象を与えるのが「pleasure」です。「pleasure」には「喜ばせるもの」という意味があるので、「It is a pleasure(それは喜ばせるものである=光栄に思う)」という使い方ができます。「my pleasure(どういたしまして)」という表現でもよく使われています。

「光栄です」を使いこなせるようになろう

「光栄です」の意味や使うときの注意点についてまとめました。「光栄です」はビジネスシーンにおいてもよく用いられる表現です。正しく使えるよう、意味や注意点をしっかり理解しておきましょう。

また、言い換え表現も多くあります。よりカジュアルに伝えたい場合は「ありがとうございます」、フォーマルに伝えたい場合は「幸甚に存じます」など、これらの表現も併せて覚えておきましょう。