マイナビは8月17日、「2022年卒企業採用活動調査」の結果を発表した。調査は6月4日~21日、「マイナビ新卒採用サポネット」会員および新卒採用実績のある企業3,440社(うち上場354社/製造1,412社・非製造2,028社)の人事・採用担当者を対象にWEBで行われた。

  • 21年卒「入社実績数」との比較

    21年卒「入社実績数」との比較

2022年卒の採用予定数について前年(2021年卒)の入社実績数と比較して聞いたところ、「前年並み」と回答した割合は64.5%で最多、「増やした」という回答は21.7%と、コロナ禍で企業の採用意欲の減退が懸念されていたが、定期的に新卒採用を行っている企業では、依然として意欲が高いことが明らかに。

また、6月時点の採用充足率(=採用予定数に対して現在採用が確定している割合)を聞くと、26.0%が「0割(採用が確定している人はいない)」と回答。前年より10.6pt減少しており、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、個別企業セミナーや面接の多くが中止となったが、WEBと対面を使い分けながらほぼ当初の予定通りに採用活動が進んだため、採用充足率の改善につながったと言える結果となった。

  • コロナ禍より前と比較した応募者の居住地分布の変化

    コロナ禍より前と比較した応募者の居住地分布の変化

また、コロナ禍前に比べて応募者の居住地に変化があったかを聞いたところ、4割近くが「他エリア在住の応募者が増えた」(37.7%)と回答。企業セミナーや面接の一部がWEB化されたことから「他エリア在住の応募者」が増加したと推察される結果に。また、WEBの利便性もさることながら、コロナ禍で学生の地元志向が向上する傾向がうかがえた。

  • <実施形式別>インターンシップの内容

    <実施形式別>インターンシップの内容

2023卒のインターンシップについては、「会社見学・工場見学・職場見学」を対面で実施する割合は67.7%(前年比43.1pt増)、WEBで実施する割合は27.8%(同16.2pt増)、「実際の現場での仕事体験」を対面で実施する割合が46.2%(同21.9pt増)、WEBで実施する割合が6.9%(同3.9pt増)と特に増加。また、「若手社員との交流会」「人事や社員の講義・レクチャー」「グループワーク」は、2022年卒に引き続き、対面・WEBともにそれぞれ高い割合に。

一方、WEB・対面それぞれで「この形式では実施しない」との回答は、対面で3.1%、WEBで9.1%とわずか。どちらかを選ぶというより、対面とWEBそれぞれにふさわしい内容で使い分けていこうとする姿勢が読み取れた。

最後に、23年卒の新卒採用計画を聞いたところ、85.7%が継続して実施すると回答。上場企業では94.4%となり、定期的に新卒採用を実施している企業は23年卒も継続していくことがわかった。