• リモート取材に応える高木ゑみさん=20年12月 (C)フジテレビ

ナレーション収録に当たり、「ゑみさんは明るい気持ちで読んでもらいたいだろうなと思っていたので、ゑみさんから『そんなに暗く読まないでよ!』ってツッコミが入るような感じにはしたくないけど、そのテンションに自分が行ってしまうのは、それもまた違うと思うので、見ている方に、現実とゑみさんの感情の両方が伝わるトーンで話そうと思いました」と意識。

特に今回は、ゑみさんがSNSにつづった心境を読み上げる場面が多い。そこでは、「ゑみさんの気持ちに代わることは無理なので、一人の母親としての思いを込めました。だから、あまり遠くに向けて発する強い声というより、心の中の強い思いを自分に投げかけるという感じでした」と話すように、静かな口調でありながら深い気持ちのこもった語りを披露している。

そして重い題材であることから、「大きな音で(映像の音声を)聴いちゃうと感情が入りすぎてナレーションができなくなりそうだったので、ヘッドフォンを外したりしながら自分の気持ちを少しでも遠のかせて、一生懸命、客観視して読むようにしました」と、工夫を凝らして収録に臨んだ。

■自分が生かされていることの意味を感じられる

『ザ・ノンフィクション』の大ファンで、「こんなに長い期間、ずっと予約録画してる番組はないです」というだけに、今回のナレーションは「目標でもあったので、うれしかったです。最後の『サンサーラ』に自分の声を乗せるのは、録りながら感激しちゃいましたが、内容に集中しなきゃいけない自分と、少し高揚している自分がいるように感じました」と打ち明ける。

そんな今回の放送について、「いろんな方に見ていただきたいですが、世代を問わずいろいろな方に見ていただきたいですし、お子さんを持っている方には、また違った見え方、響き方があるのかな、とも思います」と予告。

そして、「今、自分が生かされていることの意味を改めて感じることができるかもしれませんし、私も、自分がいかに幸せな環境にいるのかというのを感じさせられました」とした上で、「ゑみさん、本当に強い! 私もゑみさんを見習って、強く生きなきゃなと思いました」と、気持ちを新たにしたようだ。

●上戸彩
1985年生まれ、東京都出身。97年「全日本国民的美少女コンテスト」で審査員特別賞を受賞し、01年にドラマ『3年B組金八先生』で注目を集める。『高校教師』『絶対零度~未解決事件特命捜査~』『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』『半沢直樹』などのドラマ、『あずみ』『テルマエ・ロマエ』『武士の献立』などの映画や多くのCMに出演し、幅広く活躍している。