――映画オリジナルの後半部分で重要なカエルを演じた山田さんの起用理由も教えてください。

ふくだ監督:山田さんは演じてきた役はかっこいい系が多いと思いますが、バラエティに出ている山田さんを拝見したときに、すごくチャーミングでお茶目で愛されキャラというか、いじられキャラというか、そういう素の山田さんを拝見した時に、カエルっぽいなあと思い、実際にお会いした瞬間も「めちゃめちゃカエル!」という印象を受けました。

上田監督:中村さんとかからも会った瞬間いじられていましたから(笑)。「なんですか!」みたいな感じでやりとりしていて。

ふくだ監督:ご本人はすごく不安を感じながら演じていたというのをあとから聞いたのですが、こっちとしてはカエルの第一声を聞いて、「あ、大丈夫!」って。私たちがこの映画で描きたかったことや、カエルに託したことが、しっかりカエルとして返ってきたので、これでもうこの映画は大丈夫だなと、確信が持てました。

――キャストの方たちには普段の会話のようなイメージで演じてほしいとリクエストされていたそうですが、どのように演出されたのでしょうか。

ふくだ監督:キャラクターを作り込んでバキッと演じるというより、ご本人のパーソナルが乗っかるような役がいいなと思っていたので、しっかり作り込まないようにしてもらいました。もちろんいろいろ考えて演じてくださっていますが、キメキメな演技にならないようにしてもらいました。

――ワニ役の神木さんとネズミ役の中村さんの掛け合いも、とてもしっくり感じました。

上田監督:そうですね。やはり距離感って大事ですよね。実写でもそうですが、演じる者同士の距離感がある程度できていないと遠慮とかが出てしまうので。

――キャラクターたちの声に関しても、お二人のイメージ通りに仕上がったわけですね。

ふくだ監督:キャストの方々が本当に素晴らしくて、皆さん100点満点以上を出してくださったので、本当にこの方々で良かったなと感じています。

(C)2021「100日間生きたワニ」製作委員会