木村九段が先手番となり、戦型は相掛かりに

永瀬拓矢王座への挑戦権を争う、第69期王座戦(主催:日本経済新聞社)挑戦者決定トーナメントの準決勝、▲木村一基九段-△石井健太郎六段戦が7月8日に東京・将棋会館で行われています。本局に勝利し、佐藤康光九段との挑戦者決定戦に進出するのはどちらになるでしょうか。


第69期王座戦挑戦者決定トーナメント表

木村九段は挑戦者決定トーナメントからの出場。澤田真吾七段、高崎一生七段を破って準決勝に進出しています。王座戦での最高成績は2008年度の第56期王座戦での五番勝負進出で、羽生善治王座(当時)相手に3連敗で敗退となりました。そのとき以来の挑決進出を目指します。

一方の石井六段は一次予選からの出場でした。上野裕和六段、佐々木大地五段、及川拓馬六段、谷合廣紀四段を破って一次予選を突破すると、二次予選では藤井猛九段、丸山忠久九段を撃破。挑戦者決定トーナメントでも勢いは止まらず、稲葉陽八段、渡辺明名人を破って準決勝に進出しました。今期が王座戦での自身最高成績。他棋戦を含めても初となる挑決進出となるでしょうか。

両者は過去に一度だけ対戦があり、石井六段が勝利しています。しかしながら、その対戦は今から5年以上前のもの。当時とは序盤戦術なども大きく変わっており、実質的には初対戦と言ってもいいでしょう。

10時に始まった対局は、木村九段が振り駒で先手番となり、相掛かりの将棋になりました。木村九段が右銀を活用すると、石井六段は飛車を8五に引いて中段飛車に構えました。

持ち時間が5時間の本局は、本日の夜に決着見込みです。

挑決進出を果たすのは石井六段(左)か、木村九段か
挑決進出を果たすのは石井六段(左)か、木村九段か