東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(東京2020大会)のオフィシャルパートナー(旅客鉄道輸送サービス)である東京メトロ・JR東日本と、JR東海は6日、東京2020大会に向けた安心安全な輸送のための取組み強化について発表した。

  • 東京メトロのセキュリティ向上施策

東京メトロはこれまでも駅構内・車両内のセキュリティカメラ設置、駅係員・警備員による巡回・警備の強化といった対策を進めてきたが、東京2020大会に向けたセキュリティ向上のため、7~9月に危険物探知犬による危険物探知、駅構内セキュリティカメラに搭載した画像認識機能による不審物・危険物検知、巡回警備員のウェアラブルカメラの携行を実施する。

加えて、日本において国際会議が開催される場合など、さらなる安全確保のため、警察や関係機関と連携を図り、巡回警備の強化、入退館管理の徹底などの警備強化を実施する。万が一、事故・災害やテロなど発生した際にも、非常体制の下、速やかに対応処置が実施できるように、行政棟とも連携しながらさまざまな訓練を行うとのこと。

  • 危険物探知犬による危険物検知のイメージ

  • セキュリティカメラによる不審物・危険物検知のイメージ

JR東日本では、首都圏の一部駅において危険物探知犬や不審者・不審物検知機能を有した防犯カメラを活用して手荷物検査を実施するほか、警備業務へのウェアラブルカメラの活用など新たな警備手法を導入し、さらなるセキュリティ向上を図る。

おもなハード対策として、防犯カメラのネットワーク化によるセキュリティセンターでの集中監視、センサーなどを活用した機械警備の実施、非常時画像伝送システムを活用した警察との連携を実施。ソフト対策としては、社員や警備員による警備強化、警察や警備会社などと連携した訓練・教育を挙げている。

JR東海はこれまでも東海道新幹線における駅・車内の防犯カメラのネットワーク化、警備員の巡回など、ハード・ソフト両面でセキュリティの向上に取り組んできた。東京2020大会期間中、社員・警備員による駅の巡回や立哨警備を強化するとともに、さらにセキュリティレベルを高めるべく、危険物探知犬を活用した警戒を実施。東海道新幹線車内防犯カメラと指令所のネットワーク化の工期を短縮し、9月完成予定だったところを東京2020大会の開催までに完了させるとしている。