東京商工リサーチは7月2日、「新型コロナウイルス」関連破たん状況(7月2日16時現在)を発表した。それによると、「新型コロナ」関連の経営破たんは、負債1,000万円未満も含めると全国で累計1,738件に上った。
消費関連企業に厳しい状態続く
負債1,000万円以上の「新型コロナ」関連経営破たんは、累計1,650件(倒産1,558件、弁護士一任・準備中92件)発生。月別では、2021年に入り、2月122件、3月139件、4月154件と、3カ月連続で月間最多を更新。5月は124件と2021年1月以来4か月ぶりに前月を下回ったものの、6月は過去最多の155件を記録した。
都道府県別では、10~20件未満が16県、20~30件未満が10府県、30件以上は12都道府県に拡大。最も多いのは東京都の384件で全体の約4分の1(23.2%)を占め、以下、大阪府169件、神奈川県85件、愛知県78件、北海道65件と続いた。
業種別では、飲食業が296件で最多。次いで建設業が162件、アパレル関連(製造、販売)が141件、宿泊業が83件と続いたほか、飲食業などの不振が影響している飲食料品卸売業が78件、食品製造業も51件と多かった。
負債額別(判明分1,620件)では、1,000万円以上5,000万円未満が最も多く588件。全体では、負債額1億円未満が872件(53.8%)と半数超を占めた一方、100億円以上の大型倒産も6件発生している。
同調査では、「首都圏などのまん延防止等重点措置は、7月11日の期限が延長される見通しが高まってきた。飲食店の酒類提供や営業時間の制限は継続し、当面は流動的な状況といえ、消費関連企業にとって厳しい環境は変わらない」としている。