第91回アカデミー賞で全5部門にノミネートされ、作品賞、脚本賞、助演男優賞を受賞した映画『グリーンブック』が、このほどdTVで配信を開始した。

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同作は、人種差別が色濃く残る1960年代のアメリカ南部を舞台に、実在の黒人ジャズピアニストのドン・シャーリーと、その運転手を務めることになったイタリア系白人のトニー・バレロンガの出会いと友情を描いた物語である。

いまだ差別が残る時代に黒人のピアニストとして成功した“ドクター”・シャーリー(マハーシャラ・アリ)は、知的で冷静。かたやトニー・“リップ”(ヴィゴ・モーテンセン)は、下町ブロンクス育ちの粗野な気質。価値観がまったく違うふたりは当然ぶつかり合いながら、コンサートツアーという旅の中でさまざまなトラブルに直面する。特に大きな影響を及ぼすのは、人種の壁。上流階級の白人が集まるコンサートでピアノの腕を讃えられる一方で、黒人として受ける差別はなくならない。そんな中で、より古い習慣が根強いアメリカ南部ツアーを敢行するシャーリーの覚悟と孤独に直面し、トニーの心も変化していく。

シリアスなメッセージ性を含みつつも、同作の軸はふたりの中年男性同士の不器用な友情。時にコミカルに、時にエモーショナルに、ふたりの間で育まれていく絆を表現する、ヴィゴ・モーテンセンとマハーシャラ・アリの会話劇は必見だ。