『るろうに剣心 最終章 The Beginning』のIMAX 舞台挨拶が20日に都内で行われ、佐藤健、江口洋介、大友啓史監督が登場した。

  • 佐藤健

    佐藤健

和月伸宏の同名コミックを実写化した同シリーズは、『るろうに剣心』(12年)、『るろうに剣心 京都大火編』『るろうに剣心 伝説の最期編』(14年)と3作合わせて累計興行収入125億円以上、観客動員数は980万人を突破した大ヒット作。幕末に人斬り抜刀斎として恐れられた剣心(佐藤)が、不殺(ころさず)を貫きながら仲間と平和のために戦う姿を描く。「最終章」は、原作では最後のエピソードとなる「人誅篇」をベースに縁(新田真剣佑)との究極のクライマックスが描かれる「The Final」と、原作では剣心が過去を語るかたちで物語が進む「追憶篇」をベースに、"十字傷の謎"に迫る「The Beginning」の2部作となる。

ここから作品のラストシーンネタバレあり

1作目からのメンバーが揃っているということで、10年を振り返る3人。大友監督は「パート1のクランクラインの初日に撮ったのが、10年後の最後のシーンになっていることが、毎回グッとくる。勝負だなと思ってたから、毎回そのディテールを思い出す」と明かす。「『来たか、新しい時代が』というのを剣心がどういうトーンで言うのかなというのが1作目の大勝負だった。1作だけ考えたら、剣心がひゃっほ〜! って拳を振り上げたっていいわけですよ。でも僕が準備してた中でも1番暗い沈んだ芝居を(佐藤が)チョイスしてきた、その驚きがずっとつながってますよね。つまり、ベースに巴がいたんでしょ、ということだから」と語った。

大友監督は「巴も含めた剣心の思いがちゃんと2作目3作目4作目とつながって、最後にタイトルも『The Beginning』で終わり、最初のシーンに戻れたのは奇跡的なことかなと思っちゃう。驚くべきことであり、普通だったら撮り直すところもそのまま使えちゃったりしてるしね。(剣心と斎藤)2人の最後の対峙とか、ものすごい対峙の仕方をしてるし、ドラマティックなプロジェクトだよね」としみじみとしていた。

監督の言葉を受けた佐藤は「ラストシーンがパート1の映像だということは、パート1を観てくださった皆さんはわかると思うんですけど、クランクインの日なんですよ」と説明。「初めて『るろうに剣心』という映画の現場に来て、そのクランクインの日に現場にいたのが監督と僕と江口さんだったんですよね。鮮明に覚えてます。京都で前日くらいに江口さんと軽く挨拶をしたことも覚えてます。そんな記憶と共に今日この場にこのメンバーで立ててることをすごく嬉しく思います」と振り返る。

さらに佐藤は「『来たか、新しい時代が』というのは、剣心としてしゃべった初めてのセリフだったんです。それまでずっとアクションを撮ってて、僕も剣心として初めてのセリフだから『どういうトーンで言うんだろう』とすごく緊張してて、でもやっぱり『そうじゃないよな』と思って、深呼吸して、巴のことを思ってあのテイクに挑んだというのを本当に覚えてる」と当時の心境を吐露。「スクリーンで見てる時はそんなことがぐるぐると、詳細に思い出すわけじゃないんだけど、もっと感覚的なことで、自分ではコントロールできないところで感情が高まって、グッときちゃうんですよね、何回見ても」と語り、「こんな体験はさせていただけないことなので、非常に大切にしたいです。皆様と一緒に作品を大切な宝物としてこれからも大事にしていけたらいいなと思っています」と、同作への思いを表した。

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