テレビ朝日系ドラマ『あのときキスしておけば』に登場する“大人気漫画”『SEIKAの空』がスピンオフ作品として実写化し、TELASAで配信開始された。選ばれし勇者たちが、魔王から平和を取り戻すために立ち上がる――というあらすじは王道少年漫画のようだが、コスプレのような野菜モチーフの衣装に、勇者のちょっぴりブラックな労働環境を描くなど、ヨーロッパ企画・角田貴志脚本の遊び心が光る、スピンオフの域を超えた挑戦的な作品となっている。
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俳優の三浦翔平(C)テレビ朝日・MMJ
本編では『SEIKAの空』を担当する編集者で、作者・唯月巴/蟹釜ジョー(麻生久美子/井浦新)の元夫である高見沢春斗役の“全力コミカル演技”が話題の俳優・三浦翔平が、スピンオフでは無愛想なイケメン勇者の鬼龍院ピーメンを演じる。このたび三浦が本作への意気込みや、仕事と家事の両立、本編で反響を呼んだ井浦とのキスシーンについて語った。
――『SEIKAの空』の撮影を終えた感想を教えてください。
これまでも漫画の実写作品への出演経験はありますが、今回のようなタイプの実写は初めてでした。完成イメージはお楽しみで、という形なので、RPGゲームみたいな仕上がりになるのか……撮影を終えた今も「どんなふうにできあがってるんだろう」と気になっています。
『あのキス』に登場する『SEIKAの空』とは結構違う部分もあり、最後にちゃんとオチがあって本編とのつながりがあるところは、なるほどと思いました。『SEIKAの空』をこんなふうに実写化するとなると、高見沢はGOを出さないかもしれませんけどね(笑)。
――――衣装合わせをして、いかがでしたか。
“大人の悪ふざけ”だなと(笑)。あえての“チープ感”が魅力的に映れば良いなと思います。
ナスッテ(角田)が顔を紫に塗っているのを見て、あそこまで塗らないとこの世界では「怪人」と認定されないんだなと感じて、僕も顔を緑に塗りました。当初はここまで塗る予定じゃなかったんですけど、ピーメンは“怪人の正社員”になりたいという設定ですからね。
――ピーメンはピーマンがモチーフになっていますが、ピーマンは好きですか。
大嫌いでした(笑)。食べられるようになったのは大人になってからです。あの苦さがダメで……『クレヨンしんちゃん』と同じですね。
――撮影現場での印象的なエピソードがあれば教えてください。
キャベ次郎(藤枝喜輝)が頑張ってました。僕たち大人3人(井浦、松坂桃李)がカット割やスケジュールについて話しているなか、キャベ次郎が一生懸命台詞の練習をしていた姿が心に残りました。
――『あのキス』作中には、蟹釜ジョー先生へのSNSのコメントなど「視聴者からの反応」が登場しますが、SNSと付き合ううえで心がけていることはありますか。
『あのキス』で高見沢が、ネガティブなコメントを見ている蟹釜ジョーに「そんなの見るな」と言うシーンがありますが、その通りだと思います。あくまで「こちらから発信するもの」として使うようにしています。
ただ、評価の指標としては助けられることもありますね。たとえ視聴率などの数字が振るわないときでも「SNSでバズっている」と聞くと、現場が明るくなったり、スタッフの励みになったりしています。
―――『あのキス』主人公の桃地(松坂)は巴に雇われて家事をしますが、三浦さんご自身は家事をしますか?
やります。朝起きて、ゴミをまとめて掃除機をかけるというのが子どもの頃からのルーティンなので、家事は僕にとって当たり前の習慣ですね。
――料理もされますか。
いろいろ作ります。和食も、時間をくれれば出汁から取って作りますよ。中華もイタリアンも作ります。フレンチはちょっと難しいかも。
最近だと、生姜焼きを作りました。凝ったものだとグリーンカレーとか。ココナッツミルクとナンプラーと、ちょっとニンニクと、鶏と、タケノコと、ナスと……ちゃんとピーマンも入れました(笑)。
――ドラマ出演も続いていて、とても多忙なイメージのある三浦さんですが、仕事と家事を両立するコツがあれば教えてください。
仕事は家に持って帰らない! 家は家。仕事は仕事。子どもと遊ぶときは遊ぶ。台本を読むのはどうしても家になってしまいますが、子どもが寝てからにしています。
――そんな生活だと、睡眠時間が削られませんか。
毎日眠いです(笑)。早く帰りたいです(笑)。
――最後に、『SEIKAの空』『あのキス』の見どころを教えてください。
『SEIKAの空』は『あのキス』にもたくさん出て来るので、楽しみにしてくれてる方が多いと思います。“大人の悪ふざけ”を楽しんでもらいたいですね。
『あのキス』はいよいよ三角関係が盛り上がって来たところで、巴がマサオに戻り、果たしてこれからどうなっていくのか……という展開。バラバラだったパズルのピースがだんだんと組み合わさってきた、そんな佳境を迎えていると思います。最終回に向けてどうなるのか。楽しみにしていてください。
――ちなみに、井浦さん演じる“オジ巴”とのキスシーンはどうでしたか。
恥ずかしかった(笑)。女優さんとキスシーンをしてる感じでした。『あのキス』も、『SEIKAの空』に劣らず、おじさん同士の壁ドンなど見どころ満載。そんなところも楽しんでください。
