フローリングの掃除やワックスがけが必要だと思いつつ、なかなか行き届かなくて気になっていませんか? フローリングの美しさを保つためにはワックスがけも必要ですが、素材によってはワックスが使えない場合もあるので要注意です。
本稿では、フローリングの掃除方法について解説します。効率的な掃除の手順、汚れの種類別の掃除方法、またワックスがけができる素材やワックスがけの手順についてもまとめました。フローリングの床をきれいにして気持ちよく過ごしましょう。
フローリング掃除に用意するもの
フローリングの掃除は、床材の材質により掃除方法が異なります。まずは床材が「合板」か「無垢材」かどうかを確認してから、材質に合った掃除用具や洗剤類を揃えましょう。
合板(ウレタン塗装)向けの掃除道具と洗剤類
多くのフローリングに使用されている板は「合板」です。合板は木材や化粧板を貼り合わせて作った素材で通常ウレタン塗装されており、品質が安定しているため水拭きや洗剤を使った掃除も問題ありません。また、ワックスがけは不要です。
これらの特徴から、合板向けの掃除道具と洗剤類は以下の通りとなります。
- 掃除用ワイパー(ドライシート、ウエットシート、ワックスがけ)
- 掃除機
- 薄めのぞうきんを数枚
- 台所用の中性洗剤
また金銭的に余裕があれば、ホコリ除去用と拭き掃除用のお掃除ロボットを揃えると、日々の掃除が楽になるのでおすすめです。
無垢材(オイル塗装)向けの掃除道具と洗剤類
「無垢材」は、一枚板で作られた床材で、合板に比べて高価です。通常はオイル塗装をされていて水分が染みこんでしまうため、水や洗剤を使った掃除は避けてください。また無垢材は、ワックスがけは不要ですが1年に1回オイルの再塗装が必要です。
これらの特徴から、無垢材向けの掃除道具と洗剤類は以下の通りとなります。
- 掃除用ワイパー(ドライシート)
- 掃除機
- 再塗装用のオイル+ぞうきん
なお、お掃除ロボットを導入する場合は、ホコリ除去用のみにしましょう。
フローリングの掃除方法と掃除の頻度
フローリングの掃除は、基本的に日々の掃除、落ちにくい汚れが気になってきたら対応、半年に1回ワックスがけ(無垢材のフローリングのみ)で進めると効率的です。具体的な掃除方法について解説します。
毎日ワイパーを使ってホコリ取り
日々の掃除は、まずフローリング用のワイパーとドライシートでホコリを除去しましょう。ドライシートを使うと、ホコリや毛髪、ペットの毛などがきれいに絡めとれます。
フローリング用のワイパーは、柄の部分は伸縮できるタイプが便利です。100円ショップなどでも売られているので、ワイパー用のドライシートと一緒に購入しましょう。
無垢材の場合は水や洗剤を使った掃除ができないため、ドライシートを使った日々のワイパー掃除が重要です。
こまかいごみは掃除機を使う
ワイパーで取りきれないこまかいごみは掃除機で吸い取ります。特に部屋の隅や家具のすき間などは掃除の行き届きにくい部分なので、細口ノズルにつけかえて、隠れたホコリもきれいに除去しましょう。
落ちにくい汚れは中性洗剤とぞうきんで(合板のみ)
合板の場合、日々の掃除では取り切れない落ちにくい汚れは、ワイパーにウエットシートを取り付けて汚れの部分を拭き掃除しましょう。
それでもきれいにならない場合は、台所用のおそうじシートまたは中性洗剤とぞうきんで拭き掃除を試みてください。大抵の場合は、拭き掃除できれいになります。
半年に1度はワックスがけを行う(合板のみ)
ワックスがけは、半年に1度ほど、合板のフローリングのみ行います。ワックスがけは、日常の掃除が終了した直後がおすすめのタイミングです。
直射日光が当たるとムラができる可能性があるため、カーテンと窓を閉めてからワックスがけに取り掛かってください。
ワックスがけ専用の床クリーナーシートがあるため、そのシートを使ってワックスがけを行いましょう。ワックスが乾くまではカーテンや窓を閉めたままにして、乾いてから窓を開けて換気をします。
フローリングの汚れ別掃除方法
フローリングの汚れにはさまざまな種類があります。汚れの種類別におすすめの掃除方法を紹介します。
食べ物のカス
床に残る汚れで多い食べ物のカス。まずはワイパーのウエットシートで拭いてみて、だめならワイパーからウエットシートを取り外して直接拭いてみましょう。
それでもだめなら、台所用の中性洗剤を数滴水に薄め、その水で湿らせて固く絞ったぞうきんで拭きあげるときれいになります。「ぞうきんを使うのはめんどう」という方は、台所用のおそうじシートを使うのもおすすめです。
コンビニなどで見かける掃除用のウェットシートは、手軽に拭き掃除ができて便利です。食べ物のカスや皮脂汚れが気になったら、厚手のおそうじシートで拭き取るときれいになります。
ただし、おそうじシートの場合は、染みこんでいる洗剤が「中性」のものを選んでください。
皮脂汚れ
フローリングは、足の裏とよく接触するため皮脂汚れも多く残ります。皮脂汚れも、食べ物のカスと同様、ワイパーのウエットシートを使ってみて、だめなら台所の中性洗剤+ぞうきんまたは、台所用のおそうじシート(中性)で拭いてみましょう。
毛髪類(髪の毛やペットの毛)
髪の毛やペットの毛は、基本的にワイパーのドライシートできれいに除去できるはずです。しかしそれでも残っているという場合は、床専用の粘着ローラーを使うときれいになります。
床用以外の粘着ローラーは粘着力が強くて使いにくいので、おすすめしません。
こまかなホコリ
非常にこまかなホコリは、日中空気中に舞っているためきれいに除去できません。こういうホコリは、朝一番に掃除をすると効果的です。
家族全員の就寝中に床へホコリが落ちて積もるため、朝一番にワイパー掃除をすると細かいホコリもきれいに除去できますよ。
フローリング掃除をする際の注意点
フローリングを掃除する際、いくつか注意点があります。
素材によってはワックスがけ不要
繰り返しになりますが、フローリングの素材によって、ワックスがけの要・不要は変わってきます。整理すると以下の通りです。
- 合板(ウレタン塗装):半年に1回のワックスがけが必要
- 無垢材(オイル塗装):ワックスがけ不要、1年に1回のオイル再塗装は必要
合板と無垢材は、掃除する際の扱いに大きな違いがあるので注意してください。フローリングの材質が分からない場合、賃貸物件なら大家さんや管理会社に確認しましょう。
せっかく掃除をしようとしたのに、間違った方法でフローリングを傷めてしまった、ということのないようにしてください。
アルカリ性の洗剤は要注意
他の部分の掃除では活躍するアルカリ性の重曹などですが、床掃除にはNGです。アルカリ性の洗剤は、ワックスや、無垢材に塗装するオイルにダメージを与えてしまいます。
基本的にフローリングに使う洗剤は中性洗剤にして、アルカリ性は避けましょう。
フローリングの掃除はこまめにしよう
フローリングは日々の生活で汚れやすくホコリもたまりやすいため、掃除も基本的には毎日行いましょう。起床直後にワイパー+ドライシートでホコリを取るだけでも構いません。
フローリングを傷つけないためにも、床材の材質に合わせた掃除の仕方を確認してから進めることが大切です。フローリングの汚れをきれいに落として、気持ちよく生活しましょう。