コーヒーが現代人に果たす役割

スマホやPCに囲まれた生活を送る現代人には、デジタルデトックスが必要になっている。また、コロナ禍により日々の悩みや迷いも大きくなった。そんな現代において、コーヒーが果たす役割も変わってきたのでは、という問いにTETSUYAさんは「僕の中ではコーヒーは、EXILEで言うとパフォーマーみたいな存在です。曲の中で、ど真ん中でメッセージを伝えるのはボーカリスト。皆さんも生活の中で、きっと主軸になる仕事や、大事にしているものが真ん中にあるでしょう。それを少し華やかにしてくれる、疲れたときにホッとさせてくれる、それがコーヒーのような気がしています。自分の伝えたいことを、より明確にしてくれるような役割。それがコーヒーであったら良いな、という思いを込めながらAMAZING COFFEEを作っています。オフィスの中で福利厚生として入ったことで、よりそれを強く意識しました。『たかがコーヒーと思いながら利用してください』なんて思うこともよくあります。疲れたり悩んだり、壁に当たっている方が、多い世の中ですが、たった1杯のコーヒーで何かが救われるとするなら、それが僕がコーヒーをやっている意味だと思っています。

  • コーヒーが現代人に果たす役割について話す、TETSUYAさん

山内社長が考える、コーヒーの必要性は。「情報化社会となり、とにかく情報量が何倍にも膨れ上がりました。SNSが登場して、個人がコンテンツを投稿できる世の中になり、情報が多くなったことで、それをどう自分の中に取り入れて判断して生きていくか、仕事していくかを考える必要が出てきました。でも情報に触れる機会が多くなると、判断が流されることもあると思うんです。それは社会現象にもなっています。そんなときにコーヒーを飲むという行為は、自分の時間を作ったり、視点を変えたり、そうした重要な行動に紐づくステップになると思うんです。1杯のコーヒーなんですけれど、沢山の情報の中から何をどんな判断で受け取って租借していくのか、考える時間を作るという意味で、すごく良いなと思うんです。まさにそれが、デジタルデトックスなのかなと思っています」。

  • 山内社長が考える、コーヒーの必要性とは

TETSUYAさんは40代に

折しも取材日はTETSUYAさんの誕生日の前日だった。そこで翌日に40歳を迎えるにあたり、どんな40代にしていきたいか聞いてみた。「30歳になった頃、すごく悩んだ時期でした。EXILEに加入したばかりで、どうやったらかっこよく30代を生きていけるのか、という事に悩んでいました。自分の役割や立ち位置など、やらなければならないことを色々と探していました。でも30代後半になって、すごく楽しくなりました。ようやく社会人になれたのかな、という感じがしました。社会人1年生を卒業して、40代は社会人2年目を迎えられるかなという感じが、今、しています」。

  • 取材後には、山内社長からバースデーケーキのサプライズもあった

笑顔で、次のようにも続ける。「30代でまいた種、自分がセットした夢に向かう種みたいなものを40代でしっかりと咲かせて、刈り取るところまで行ければ良いなと思っています。39歳の最後の日ですが、40歳になるのがとても楽しみになりました。『40代のTETSUYAのパフォーマンスは今までで一番だね』と言ってもらえるように、身体づくりもそうですが、考え方とかパフォーマンスの仕方を準備していきます。

山内社長の今後のビジョンは。「僕はとにかく変化に敏感になりながらチャレンジをし続けたいなと思います。インターネット社会のスピードは年々上がっていて、流通する情報も増え続けている。今回のコロナのようなこともありますし、未曾有の変化に企業としてどう対応できるか、判断が迫られる時代にもなってきています。逆に言ってしまえば、そんな社会の流れにうまく適合できれば、すごくチャンスにもなり得る。だから企業としては環境の変化に敏感になりながらも大きいチャレンジをし続けて、皆さんに使っていただけるようなサービスをつくり、誰でも知っているような企業になれるように挑戦していきたいなと思っています」。


このほか「CL」の可能性についても聞いてみた。CLとは昨年(2020年)6月15日にスタートした映像配信サービスのこと。LDH所属アーティストのライブコンサートなどのコンテンツ配信のほか、アーティスト出演の生放送番組など、LDHの豊富なコンテンツを体験できるデジタルコミュニケーションサービスになっている。

写真 LDH所属グループ・アーティストのライブキャスト動画やMVを視聴できるCL(シーエル)。スマホ、タブレット、PCでいつでも気軽に楽しめる

このCLの可能性について、TETSUYAさんは「僕らの間口がだいぶ広がりました。キャス配信、番組づくりなど楽しいです」と評価する。山内社長は「今までになかったサービスで、業界でも革新的だったと思います。アーティストとの距離が近くなりますよね。趣味の世界を披露するとか、自分のエナジーを表現する場にしてもらえたら。国内外にいるファンの皆さんともやりとりできるし、そこに価値があると思います」。

TETSUYAさんは「DEEP SQUADのメンバーとキャス配信したときに、海外の方からメッセージが想像以上に届きました。あらためて『海外でもリアルタイムで視聴できているんだな』と新鮮な驚きがありました。言葉が届くように、ありとあらゆる言語の『ありがとう』をメッセージで返しました(笑)。今後CLを通して、LDHのエンターテインメントの表現の仕方も変化していくのかなと思っています。自分としても、これまでなら『これをやりたい。でもグループとしてはできない』と思うことがありましたが、CLだとスタッフさんも『それやって良いですよ』なんて気軽にOKを出してくれる。メンバー皆んなで盛り上げていければ楽しいな、と思っています」。

これに山内社長は「利用者の環境に合わせて、これからはVRとか、新しいことにも挑戦していきたいですね」と提案。TETSUYAさんは「バーチャル空間で表現するのも楽しいかも知れませんね。VRをつけて見る番組は、どんな感じになるんだろう。バーチャル自分とダンスバトルもできるわけですね? へぇ、どうなるんだろう。EXILE対EXILEとか、見てみたい(笑)」と応じていた。