映画『すくってごらん』(3月19日公開)の公開初日舞台挨拶が19日に都内で行われ、尾上松也、百田夏菜子、柿澤勇人、石田ニコル、真壁幸紀監督が登場した。

  • 左から真壁幸紀監督、石田ニコル、尾上松也、百田夏菜子、柿澤勇人

    左から真壁幸紀監督、石田ニコル、尾上松也、百田夏菜子、柿澤勇人

同作は大谷紀子による世界初の金魚すくい漫画の実写化作。思い描いていた順風満帆なエリート銀行員人生から外れ、荒んだ気持ちを抱えて左遷の地にやってきたプライドは高いがネガティブな男・香芝誠(尾上松也)が、金魚すくいの店を営む美女・吉乃(百田夏菜子)と出会い、世界一静かで優雅なスポーツといわれる「金魚すくい」やそれを取り巻く人々と出会い、成長していく。

歌うシーンや英語ラップにも挑戦した松也は「本当にチャレンジングな構成になってまして、歌もふんだんに使われてますし『これどうなるんだろう』と一抹の不安がよぎったくらいぶっ飛んだ脚本だったんですけど、そのチャレンジングな精神が僕の中では共鳴しました」と明かす。

撮影について「百田さんには割と厳しく接してきた」という真壁監督は、ピアノ演奏にも挑戦した百田の努力を改めて称賛し、「監督から褒めていただくことがなかった」という百田もこの言葉には喜ぶ。百田は「普段音楽の世界にいながら歌や楽器と触れる時間になるとどうしても後ろ向きになってしまう私を、松也さんが一番近くで応援してくださってました。ピアノのシーンの時もお休みの日なんですけど応援に来てくださったりとか」と感謝。「『ももいろ歌合戦』という番組でピアノ一本で松也さんと一緒に歌う企画では、不安定なピアノで生放送で歌うって相当やりづらいと思うんですけど、私がどんなに間違えても『大丈夫大丈夫、もう1回やろう』『本番で間違えても、もう1回最初からやろう』と言ってくださって、本当に心強かったなと思います。松也さんとじゃなかったらこんなに色んな挑戦ができなかったと思います」と深い感謝を表した。

「松也さんが現場を盛り上げてくれたり和ませてくれたりした」(石田)、「初日から、松也が『カッキー、飲みに行こう』って。松也の部屋に押しかけて、帰れと言われても帰らないと言ってずっと一緒にいました。でっかい器に救われた」(柿澤)と、次々と松也に感謝。松也は「嬉しいです。僕も映画初めての主演だったので」と応え、「カッキーは出てもらったことによって、すごく心強かったし、石田さんは僕より年下なんですけど、ものすごい堂々としてらっしゃるので安心感があった。キスシーンはお互い初めてで僕はめちゃくちゃ緊張してたんですけど堂々としてたので」とそれぞれの様子を明かす。百田については「2人のシーンがずっと続いてましたので、どういう風に接したらいいかと思ったらすごくフランクに接してくださった」と振り返り、「終わったあとも、『ももいろ歌合戦』でピアノのこともお願いして。涙を流されてた時はグッときました」とその時の気持ちを語った。