台湾の300mmおよび200mmウェハを用いるファウンドリはフル稼働状態が続いており、さまざまなアプリケーションの顧客が、その製造枠の奪い合いを行っていると伝えられているが、これに加えて150mm(6インチ)ウェハのファウンドリも少なくとも2021年第3四半期まで注文で満杯状態であるとの台湾半導体関係者からの情報を台湾のハイテク産業メディアであるDigitimesが3月5日付けで伝えている。

それによると、台湾ファウンドリ各社は、注目されている車載半導体だけではなく、すべての分野で半導体需要が増加しており、注文をさばききれないほどの状況になっているが、150mmウェハを用いた製造ラインも主にアナログ半導体の生産でフル稼働状態だという。具体的には、電源管理IC、個別パワーデバイス(ダイオードおよびMOSFET)などだという。

150mmウェハはもともと1980年代に当時の先端DRAMなどで使われはじめたもので、米IC Insightsによると、台湾の生産能力は月産30万枚程度(IC向けのみの数値。個別半導体は除く)だという。

台湾に本拠を置くシリコンウェハサプライヤであるGlobalWafersやWafer Worksは2020年秋以降、150mmウェハの需要が急増していることをうけ、フル稼働でウェハの製造を行っているとのことで、現在、そうした台湾のシリコンウェハメーカーは300mm、200mm、150mmいずれのウェハも生産能力いっぱいまで生産を行っているという。