東北大学は4月20日、同大が推進する半導体分野の人材育成組織「半導体クリエイティビティハブ(S‑Hub)」と、文部科学省の半導体人材育成拠点形成事業「enSET」として発足した「東北半導体タレントハブ(Th‑Hub)」が連携を深める場として、合同シンポジウムを5月20日に開催することを発表した。産業界・大学・行政が一体となって、半導体産業を支える次世代の人材育成の取り組みを広く社会に発信する狙いがある。
東北を挙げて半導体人材育成を目指す
S‑Hubは、東北大の半導体関連研究者が結集し、半導体の設計や製造に加え、材料、製造・検査装置、設計支援に渡る人材を一気通貫で育成する体制を構築し、半導体分野における世界最高水準の人材育成拠点となることを目指して2024年に設立された。一方、Th‑Hubは、世界トップレベルの研究実績を持つ東北6大学(東北大、弘前大学、岩手大学、秋田大学、山形大学、福島大学)の知見を結集し、次世代の半導体産業を牽引する人材を育成・輩出することを目的としたプラットフォームで、主に東北地域の学生に先進的な教育研究環境を提供することを目指している。
今回の合同シンポジウムは、S-Hubの本格始動を記念したキックオフを兼ねたもので、両組織がそれぞれの取り組みが紹介されるとともに、東京エレクトロン宮城の代表取締役社長である神原弘光氏や、産業技術総合研究所 量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センター長を務める益一哉氏(東京科学大学 特別顧問 名誉教授)による基調講演などが予定されている。
なお、同シンポジウムの対象者はTh‑Hub連携校(東北大、弘前大、岩手大、秋田大、山形大、福島大) およびTh‑Hub参画機関(東北地域の各工業高等専門学校)、 国内大学・研究機関の教職員、各種省庁・自治体関係者、企業関係者などとしている。
会場は、仙台市青葉区のTKPガーデンシティ仙台で、定員は約200名(先着順)としている。また、シンポジウムの参加費は無料だが、終了後に別途、開催される情報交換会は会費5000円(要事前申し込み、会場にて現金払い、領収書発行有り)となっている点に注意が必要である。
参加申し込みの締め切りは2026年5月15日で、専用の申し込みWebサイトから申し込みが可能である。
足元では国内外で半導体投資が活発化する一方、それを支える人材の不足が深刻化している。日本だけでも少なくとも数万人規模で不足するという予測が出ており、半導体のほか、電子工学や電気工学を学ぶ人材が在籍する各大学の役割は大きい。そうした大学に在籍する学生たちが講義や座学にとどまらず、産業界との接点を通じて実践的な経験を積んで成長していくことは、半導体産業全体の競争力強化にも直結する。今回の合同シンポジウムは、東北地方が日本の半導体人材育成における「ハブ」としての役割を示す意思を表示するものとなりそうである。