俳優の玉木宏が、4月スタートのテレビ朝日系ドラマ『桜の塔』(毎週木曜21:00~)で主演を務めることが5日、明らかになった。

  • 『桜の塔』出演者たち=テレビ朝日提供

このドラマは『3年A組 -今から皆さんは、人質です-』(19年、日本テレビ)で東京ドラマアウォードグランプリなど数々の賞を総なめにした脚本家・武藤将吾氏脚本のオリジナル作。刑事ドラマだが、王道の犯人VS警察ではなく、警視総監を目指して巻き起こる組織内のパワーゲームに焦点を当てた人間ドラマを描く。

玉木が演じるのは、幼少期のある出来事がきっかけで警視総監を目指すようになった警視庁捜査共助課の理事官・上條漣。出世のためには汚い仕事もためらうことなく遂行する、ダーティーな役どころだ。

そのほか豪華キャストも同時発表された。まずは漣を想う女性が2人。広末涼子演じる、唯一漣の過去を知る幼馴染で、密かに漣を想う警視庁捜査一課の水樹爽。そして仲里依紗演じる、警視庁刑事部長を父に持ち、漣に惹かれ固執していく千堂優愛。

さらに、光石研演じる「東大派」の警務部長・吉永晴樹、吉田鋼太郎演じる「薩摩派」の警備部長・権藤秀夫、そして椎名桔平演じる「外様派」の刑事部長で漣に目をかける千堂大善が、スリートップとして権力闘争の中心に鎮座。三者三様の攻め方で虎視眈々と警視総監の座を狙う。

漣に徹底マークされる銀行強盗事件の被疑者・蒲生兼人には森崎ウィン、漣の情報屋として暗躍する刈谷銀次郎には橋本じゅん、漣を気にかける銀座の高級クラブのママ・小宮志歩には高岡早紀がキャスティングされた。

玉木は自身の役どころについて「きっと熱い部分を持っているのだけれど、それを悟られないようにコントロールしている男。周りには本心が見えにくく、何を考えているのか分からない人物像になっていると思います。冷静に見せるということは、ともすればフラットな演技に見えがちなので、そうならないようにどうしようか……と考えているところです」と語り、「漣のような“高みを目指していく強さ”は僕自身も持ちたいと思いますが、彼が権力を握ったときに何をしたいのかまではまだ分からないので、そういう意味では僕もハラハラしながら彼の動向を見守っています。彼の最終的な目的も、回を重ねるごとに見えてくるかもしれませんので、そこも楽しみです」とコメントを寄せた。

「今回の脚本もやっぱり面白かったです!」と武藤の脚本に賛辞を送る広末は「爽は正義感が強く、真っ直ぐな女性。漣とは対照的なピュアさで、彼を傷つけてしまうこともあるのではないかと感じました。けれど、爽の信じる正義と漣を思う気持ちをしっかり貫ける女性として演じきれるように、心掛けたいと思います」と誓う。

吉田は「主演の玉木宏くんとは、僕が初めて出演した連続ドラマ『ギルティ 悪魔と契約した女』(10年)でご一緒して以来の再共演」と喜び、「僕も権力争いの一端にいるわけですけど、争う相手が椎名桔平さんに光石研さん……と、一癖も二癖もある方ばかりで争い甲斐がありますし、ぜひ勝ちに行きたいと思っております(笑)」と宣言した。